ATM手数料が安いネット銀行法人口座を調べてみました
執筆者:川原裕也 更新:
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ATM手数料に年間どれくらいのコストをかけているか計算したことがありますか?
特に現金商売をしていると、ATMを利用して入金・出金をすることが多いです。1回あたりの手数料は小さなものでも、年間で考えると無視できない経費になっていることもあります。
ネット銀行法人口座の場合、入出金には提携ATMを利用するのが一般的です。提携ATMはおもにコンビニATMとなりますが、そのほかにもメガバンクのATMと提携しているケースもあります。
コンビニATMは利便性が高く24時間利用できるのがメリットですし、大手銀行のATMは設置台数が多いのが魅力です。
また、もう一つの利点として、ネット銀行法人口座の場合、時間外手数料、曜日、利用するATMの種類に関係なく手数料は一律となっています。料金体系がシンプルなのでわかりやすいです。
ATM手数料が安いネット銀行
今回はATM手数料が安いネット銀行を4社取り上げます。
GMOあおぞらネット銀行
- 入金・出金ともに一律で110円
※税込、以下すべて税込み。
2018年に新しく誕生したネット銀行「GMOあおぞらネット銀行」は、振込手数料・ATM手数料において競争力があります。
入金・出金ともにセブン銀行ATMやイオン銀行ATM、ゆうちょ銀行のATMで行う仕組みなので、全国どこにお住まいの方でも利用可能です。
コンビニATMは「待ち」がほとんどないので、スムーズにATM取引できるのがメリットです。
GMOあおぞらネット銀行は高いセキュリティが評判で、電子証明書の利用や、専用の「認証アプリ」によってセキュリティを強化できます。
また、特定の顧客専用の「バーチャル口座」を用意したり、1つの銀行口座を複数人で安全に利用(社長・営業担当・経理担当など)することも可能です。
これらのサービスはすべて無料で使えます。
GMOあおぞらネット銀行が特に注力しているのは「ビジネスデビットカード」です。
キャッシュカードと一体になったビジネスデビットカードは、入会金・年会費ともに無料で使えます。
利用金額の1%をキャッシュバックで還元してくれるので、事業のコスト削減にも貢献してくれます(※税金や公共料金、旅行の支払い等、一部キャッシュバック率が異なる利用先がございます)。
1%のキャッシュバック還元率は、業界でも最高となっています。
新しくスタートしたネット銀行なので知名度は低いものの、手数料・キャッシュバックなどのトータルで見ると、最もスペックの高いネット銀行ビジネス口座となっています。
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PayPay銀行
- 3万円未満:165円(ゆうちょ銀行ATMのみ330円)
- 3万円以上:無料
PayPay銀行ビジネスアカウントは、法人・個人事業主向けの口座としても人気が高いです。
ATM手数料は毎月1回無料となっており、2回目以降も1回あたりの取引額が3万円以上であれば手数料はかかりません。つまり、入出金額が3万円以上であれば、いつどこで入金・出金をしてもATM手数料は一切不要となります。
逆に、入出金額が3万円を下回ると、他社と比較して手数料は高めとなってしまいますが、毎月1回の手数料無料特典を考えると、PayPay銀行に乗り換えることでATM手数料を削減できる事業者はかなり多いのではないでしょうか。
入出金に利用できる提携ATMは、「三井住友銀行、ゆうちょ銀行、ローソン、E-net、セブン銀行、イオン銀行」の6つです。
上記の通り、ゆうちょ銀行の利用については、3万円未満入出金時の手数料が少し高くなっています。
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住信SBIネット銀行
- 入金・出金ともに一律で110円
住信SBIネット銀行のATM手数料体系は非常にシンプルでわかりやすいです。ただし、入金額などに関係なくかならず手数料が発生してしますので、利用状況によっては大手銀行の方がATM手数料は安くなるかもしれません。
1度の取引で必ず手数料が発生するものの、1回あたりのATM手数料が安いのが、住信SBIネット銀行の特徴です。
利用可能な提携ATMは、「ゆうちょ銀行、セブン銀行、ローソン、イオン銀行、E-netとVIEW ALTTE(ビューアルッテ、出金のみ)」の6つです。
必ずATM手数料が発生するという住信SBIネット銀行のデメリットをカバーする方法として、同社が展開している「法人向けデビットカード」を使う方法があります。
日常的な現金支払いを法人向けデビットカードで行うと、現金がほとんど必要なくなるので必然的にATMに足を運ぶ回数も減ります。さらに、デビットカード利用金額の0.6~最大1%をキャッシュバックしてくれるので、現金払いよりもお得です。
住信SBIネット銀行の法人向けデビットカードは、MastercardとVisaを選ぶことができ、またキャッシュカード一体型で発行できるのがメリットです。年会費も無料です。
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楽天銀行
セブン銀行、イオン銀行、ステーションATMPatSat(パッとサッと)
入出金:220円
イーネットATM、ローソンATM、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、ゆうちょ銀行
入出金:275円
楽天銀行のATM手数料の料金は、入出金金額よりも提携ATMで金額が決まります。セブン銀行、イオン銀行、ステーションATMPatSat(パッとサッと)は手数料が少しだけ優遇されています。
利用可能なATMは「みずほ、三菱UFJ、ゆうちょ、セブン、ローソン、E-net、イオン、ステーションATMPatSat(パッとサッと)」となっており、ネット銀行のなかでも提携ATMの数は非常に多いです。
楽天銀行も上記2社と同じくデビットカードが使えます。キャッシュバック率も1%と高いのですが、年会費が1,100円かかること、JCBデビットであること、キャッシュカードと一体型にできないことと言った使いにくさもあります。
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デビットカードでさらにコストダウン
ネットからの振込や決済が中心のビジネス口座では、ATMから現金を引き出すことは少なくなります。
しかし、業種によっては入出金を利用する機会が多いケースもあり、まちまちです。
ATM手数料を比較した場合、PayPay銀行などはお得と言えますが、メガバンクなどでも日中のATM手数料が無料なので、ネット銀行の方が圧倒的にATM手数料が安いとは言えません。
しかし、そのデメリットを補う形で最近普及しつつあるのが、ビジネス向けのデビットカードです。
この記事で取り上げた4社はいずれも、法人向けデビットカードを提供しており、スペックこそ違えど現金払いをするよりもお得となる事が多いです。
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