銀行窓口で振込を行うことのデメリット!手数料だけでなく時間もかかります
執筆者:川原裕也 更新:
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事業をやっていると何かと多くなるのが他行への銀行振込です。
取引先への支払いを中心に、とにかく他行あて振込の回数が多くなります。
しかし、一般的な銀行取引では他行あて振込手数料は高く設定されています。よって、年間では無視できないレベルの振込手数料を支払っていることが少なくありません。
もっともコストが高くなるのは窓口で振込を行うことです。
大きな金額を送金するときは窓口が安全ですが、手数料だけで比較すると、ATMやネットバンキングの方が振込手数料は安いです。
そのほかにも、銀行窓口で振込を行うデメリットはたくさんあります。
- 振込手数料が高い
- 時間帯によっては混雑していて待ち時間がある
- 銀行員の手続きが完了するのを待たなくてはならない
- 振込用紙に金額や社名を記入しなければならない
- 会社の銀行印などを持ち出さなくてはならない
- 平日15時までに足を運ぶ必要がある
このようにデメリットを書き出してみると、窓口で振込手続きをするのは、とても効率が悪いように感じます。
目次
ネットバンキングと振込手数料を比較
では、窓口で振込を行う場合とネットバンキングを活用する場合、他行あて振込手数料はどの程度安くなるのか比較してみます。
法人口座、他行あて振込手数料比較(3万円未満)
※税込。以下すべて税込。
銀行 | 窓口 | ATM | ネットバンキング | 値引率 |
---|---|---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 990円 | 770~880円 | 484円 | 51.1% |
三井住友銀行 | 605円 | 275~385円 | 165~495円 | 18.1% |
みずほ銀行 | 710円 | 270~380円 | 490円 | 30.9% |
りそな銀行 | 770円 | 440~660円 | 605円 | 21.4% |
北洋銀行 | 605円 | 275~385円 | 385円 | 36.3% |
千葉銀行 | 660円 | 330~550円 | 385円 | 41.6% |
西日本シティ銀行 | 660円 | 330~495円 | 330~440円 | 33.3% |
横浜銀行 | 715円 | 330円 | 385円 | 46.1% |
静岡銀行 | 1,100円 | 550円 | 550~880円 | 20% |
PayPay銀行 | 1,320円 | – | 160円 | 87.8% |
楽天銀行 | – | – | 150円 | – |
住信SBIネット銀行 | – | – | 145円 | – |
GMOあおぞらネット銀行 | – | – | 145円 | – |
りそな銀行法人口座の他行あて振込手数料が高くなっているのは、りそな銀行は唯一「振込金額3万円以下・以上」の差がない一律の料金体系だからです。
少し意外なのは、ネットバンキングを利用するよりもATMで振込をした方がかなり安いという事実です。メガバンクの法人口座を使っている方は、ATM振込を活用することをおすすめします。
それ以外の銀行はおおむね
- ネット銀行
- 地方銀行
- メガバンク
の順番に振込手数料は安くなっています。メガバンクとネット銀行の振込手数料を比較すると3分の1以下です。
年間コストを考えると、ネット銀行の活用で大きな経費削減ができることがわかります。
法人口座、他行あて振込手数料比較(3万円以上)
銀行 | 窓口 | ATM | ネットバンキング | 値引率 |
---|---|---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 990円 | 770~880円 | 660円 | 33.3% |
三井住友銀行 | 770円 | 440~550円 | 330~660円 | 14.2% |
みずほ銀行 | 880円 | 330~550円 | 660円 | 25% |
りそな銀行 | 770円 | 440~660円 | 605円 | 21.4% |
北洋銀行 | 770円 | 385~550円 | 440円 | 42.8% |
千葉銀行 | 880円 | 550~770円 | 550円 | 37.5% |
西日本シティ銀行 | 880円 | 550~660円 | 550~660円 | 25% |
横浜銀行 | 880円 | 550円 | 550円 | 37.5% |
静岡銀行 | 1,100円 | 550円 | 550~880円 | 20% |
PayPay銀行 | 1,760円 | – | 160円 | 90.9% |
楽天銀行 | – | – | 229円 | – |
住信SBIネット銀行 | – | – | 145円 | – |
GMOあおぞらネット銀行 | – | – | 145円 | – |
続いて、振込金額3万円以上で比較してみました。法人口座の場合、振込金額が3万円以上となるケースの方が多いと思います。
やはり振込手数料がもっとも安いのはネット銀行です。
ネット銀行を使ってWEBで振込をする場合と、都市銀行の窓口で振込をする場合を比較すると、確実にコストダウンが実現できます。
また、忘れてはいけないポイントとして、地方銀行や都市銀行のインターネットバンキングは月額利用料が2,000円程度かかります。
あわせて読みたい:
法人口座のネットバンキングの月額利用料が高すぎる理由
この点を考慮すると、ネット銀行の振込手数料は非常に安いことがわかります。
振込手数料が安いGMOあおぞらネット銀行
GMOあおぞらネット銀行は、IT企業大手のGMOインターネットと、あおぞら銀行が共同で設立したネット銀行です。
前身となるのは「あおぞら信託銀行」なので、ネット銀行を使うことに不安を感じる方でも安心して利用できると思います。
GMOあおぞらネット銀行の場合、他行あて振込手数料は
- 3万円未満:145円
- 3万円以上:145円
となっており、最安です。年間の振込手数料の金額が高いと感じる会社の場合、GMOあおぞらネット銀行を振込口座として使うだけでも、大幅なコストダウンが実現できます。
GMOあおぞらネット銀行はセキュリティにも力を入れており、電子証明書の利用や、セキュリティ専用アプリを無料で使うことが可能です。
もちろん、ネットバンキングの利用料も0円なので、メガバンクや地方銀行のネットバンキングを使った場合と比較して、システム利用料だけで年間2万円以上の経費削減につながります。
また、ここ数年で法人にも普及した「ビジネスデビットカード」が使えます。(年会費は無料です)。
GMOあおぞらネット銀行のVISAビジネスデビットカードは、利用金額の1%をキャッシュバックしてくれます。
経費の支払いをビジネスデビットカードに集中させることで、事実上、1%のコスト改善が期待できます。
GMOあおぞらネット銀行はネット銀行としては後発となりますが、法人利用の機能に力を入れており、またコスト面でも優位性が高いのが特徴です。
個人的には、普通銀行の「あおぞら銀行」によって共同運営されているという安心感も大きいと感じます。
あわせて読みたい:
GMOあおぞらネット銀行 法人口座のメリット、個人事業主も口座開設OK
ATM振込やネット銀行を使うとコスト削減に
他行あて振込手数料を安くするためのポイントをまとめます。
- ATMやネットバンキングで振込をすると、窓口よりも安い
- 都市銀行はネットバンキングよりもATM振込の方がお得になる場合がある
- ネット銀行は都市銀行の窓口振込より手数料が安い
こうやって比較してみるといろいろ見えてきますよね。
次の記事は、銀行融資の金利を下げる方法!借入利率の引き下げ交渉に役立つ記事です。
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