PayPay銀行のビジネスローン、最大1,000万円の運転資金を融資
執筆者:川原裕也 更新:
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PayPay銀行は、個人事業主・法人向けに最大1,000万円の運転資金を融資する「ビジネスローン」を提供しています。
短期資金の融資となりますが、借入金利は年1.8~13.8%となっており、商工ローンやビジネス向けカードローンと比べて低金利です。
この記事では、PayPay銀行が取り扱うビジネスローンについて、借入条件などをわかりやすくまとめます。
クラウド会計ソフトfreee利用者向け
※freee会員専用ビジネスローンは2021年1月29日をもって新規申込受付を停止しています。
PayPay銀行のビジネスローンを検討する際、もっとも手軽に利用できるのが、クラウド会計ソフト「freee(フリー)」の利用者限定のローンです。
freeeの帳簿データを連携することで、与信判断をする「データレンディング」となります。
- 対象者
- 個人事業主・法人(freeeの有料会員。ただしスタータープラン利用者は対象外)
- 借入利率
- 年1.45%~13.75%(変動金利)
- 借入限度額
- 50万円~3,000万円(50万円単位)
- 返済期間
- 12ヶ月
- 資金使途
- 運転資金
- 担保・保証人
- 無担保(法人の場合は代表者保証が必要)
- 申込み条件
- 直近6ヶ月以上のfreeeの仕訳データの提供が必要。
※申込み後、最短翌日の借入が可能
データレンディングとなるため、freeeの帳簿データを提供する必要があります。また、融資を受けたあとも継続的な確認が行われます。
借入利率は審査結果によって決まりますが、最高金利でも年13.75%と、ほかのビジネスローンと比較して低めに設定されています。
法人の場合、代表者保証は必要となりますが、無担保ローンなので、担保を提供できない個人事業主の方でも利用しやすいと思います。
PayPay銀行に会計データを連携する必要がありますが、決算書の提出は不要です。
一般的な地方銀行や信用金庫から融資を受ける場合も、決算書等の提出が必須となるケースがほとんどです。つまり、データレンディングでは、会計ソフトのデータ連携をもって、決算書の提出とみなしているのです。
借入条件なども踏まえて考えると、そこまで悪くはない条件ではないでしょうか。
ヤフー出店者向け
※ヤフー出店者専用ビジネスローンは2023年3月31日をもって新規申込受付を停止いたしました。
Yahoo!ショッピング、ヤフオクストアに出店している方向けのビジネスローンとなります。
資金使途が「Yahoo!ショッピング、ヤフオクストアの仕入れ資金」に限定されているため、借入利率はもっとも低いです。
また、出店歴が18ヶ月以上の事業者は、代表者保証を外せる場合があります。
Yahoo!JAPAN売上代金の受取口座にPayPay銀行を選択すると、1%の金利優遇が受けられます。(下記に示す、年1.45%は優遇金利適用後の利率)
- 対象者
- 個人事業主・法人(Yahoo!ショッピング、ヤフオクストアに出店している事業者)
- 借入利率
- 年1.45%~8.20%(変動金利)
- 借入限度額
- 最大3,000万円(10万円単位) ※出店歴18ヶ月未満の場合は最大1,000万円
- 返済期間
- 12ヶ月
- 資金使途
- Yahoo!ショッピング、ヤフオクストアの仕入れ資金
- 担保・保証人
- 無担保(出店歴18ヶ月未満の場合は、法人の場合、代表者保証が必須)
※申込み後、最短翌日の借入が可能
申込みにあたって、決算書の提出などは不要です。
あくまでも、Yahoo!ショッピング、ヤフオクストアに出店している事業者だけが利用できる特別なローンとなります。
しかし、無担保・無保証でありながら、借入条件はもっともよく、最高金利でも年8.20%となっています。
ビジネスローンなので、繰り上げ返済はいつでも自由に行なえます。
この条件なら、事業者によっては地方銀行や信用金庫からの借入よりも有利になる可能性があります。
USS会員向け(ジャストダイレクト)
※USS会員専用ビジネスローンは2022年3月31日をもって新規申込受付を停止いたしました。
USSオートオークションでの取引実績を与信審査に使う、ビジネスローンです。
資金使途はUSSオートオークションの車両落札代金に限定されています。
USSの会員歴12ヶ月以上の方が融資の対象となっているため、多くの事業者にとって敷居は高めだと思います。
また、借入利率もfreee利用者専用のローンと比較して、やや高めとなっています。
- 対象者
- 個人事業主・法人(USS会員歴12ヶ月以上)
- 借入利率
- 年1.95%~14.40%(変動金利)
- 借入限度額
- 50万円~3,000万円(10万円単位)
- 返済期間
- 12ヶ月
- 資金使途
- USSオートオークションの車両落札代金
- 担保・保証人
- 無担保(法人の場合は代表者保証が必要)
- 申込み条件
- 直近6ヶ月以上のfreeeの仕訳データの提供が必要。
決算書の提出は不要で、限度額の範囲で何度でも自由に借入・返済が行えます。
法人・個人事業主向けのビジネスローン
freee・Yahoo!ショッピング・USSの会員ではない事業者でも、最大1,000万円までの融資を受けることができます。
申込・審査・融資実行まですべてネット完結なので、店舗などに足を運ぶ必要はありません。
また、PayPay銀行が提供しているVisaデビットの残高不足時に、不足分を自動的に借入に切り替える「自動借越」としても使えます。
- 対象者
- 個人事業主・法人
- 借入利率
- 年1.8~13.8%(変動金利)
- 借入限度額
- 10万円~1,000万円(10万円単位)
- 返済期間
- 1年
- 資金使途
- 事業性資金
- 担保・保証人
- 無担保(法人の場合は代表者保証が必要) ※保証会社はアイフルが担当
- 申込み条件
- 個人事業主:申込時の年齢が満20歳以上満69歳以下の方
法人:業歴2年以上(決算を2期終了していること)
個人事業主の方は審査に必要な書類がありません。法人の場合は決算書2期分の提出が必要です。
借り換えを前提とした利用がおすすめ
PayPay銀行のビジネスローンは、カードローンや商工ローンと比べて借入金利が低いのが特徴です。
とはいえ、一般的な銀行借入と比べると、やや高めの金利であり、あくまでも短期資金の調達が利用用途になると思います。
- 利用限度額の範囲で自由に借入・返済ができる
- 繰り上げ返済をしてもペナルティなし
- 決算書の提出が不要
- 無担保
- 最短翌日の融資に対応
このようなメリットがあるため、借入利率が高くなってしまうのは、ある意味仕方がないといえます。
あまりに高い借入利率が長期化すると、利益を圧迫してしまうため、健全な経営状態とは言えません。
PayPay銀行のビジネスローンは、運転資金や仕入れ資金を急ぎで調達する必要がある場合にのみ利用し、あくまでも「借り換えを前提とした利用」をおすすめします。
長期の資金を調達する場合は、日本政策金融公庫や地方銀行、信用金庫からの借入がおすすめです。
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