BusinessプライムとAmazonプライムの違い、料金や特典を比較してみた

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Businessプライム

Amazonには、私たちが普段からプライベートで利用している個人向けアカウントと、ビジネス利用に特化した「Amazonビジネス」があります。

Amazonビジネスは個人事業主・法人といった「事業を営む人」だけが利用できるアカウントで、申込みにあたって審査が必要です。(アカウントの作成は無料)

請求書払いが使える他、ビジネス向け製品がより安くなっていたり、大量購入による割引サービスなどがあります。

また、1つのAmazonビジネスアカウントをチームで利用できるため、社員に自由に物品を購入してもらったり、経費管理の透明化にも役立ちます。

Amazonが、個人向けの有料サービスの「Amazonプライム」を展開していることは、すでに多くの人に知られているところです。

一方、ビジネス向けに「Businessプライム」の提供も開始しています。(こちらはあまり知られていません)

個人事業主や小規模法人の場合、個人向けのAmazonアカウントを使うべきか、ビジネス専用アカウントで備品等を購入するべきか、迷うかもしれません。

そこで、この記事では個人向けの「Amazonプライム」と、ビジネス利用に特化した「Businessプライム」の違いを、特典や料金面で比較してみます。

Amazon Businessプライムの特典

ビジネス向けの有料サービス「Amazon Businessプライム」が持つ特典は、個人向けのAmazonプライムと似ています。

しかし、「Amazonプライム・ビデオ」がビジネス版では提供されないなど、一部サービスが制限されています。逆に、個人向けのAmazonプライムにはない、ビジネス版ならではの特典も存在します。

また、重要なポイントとして、Businessプライムでは組織のメンバー全員が、Businessプライム特典を受けられるという利点もあります。(利用ユーザー数に応じて複数プランあり)

お急ぎ便・日時指定便が無料

配送

Amazonプライムでも大人気の「お急ぎ便」が、Businessプライムでも使えます。

備品や事務用品がすぐに欲しいとき、急ぎで材料の仕入れをしたい場合でも、業界最速と言われるAmazonお急ぎ便で、すぐに手元に届きます。

お急ぎ便は「注文当日から3日以内」、当日お急ぎ便なら「注文当日の午後9時まで」に購入した商品が届きます。(Businessプライム会員は何度使っても無料)

また、Businessプライムなら日時指定便も無料です。

通常、これらのサービスは1回あたり500円程度の手数料が必要です。

しかし、Businessプライムに加入しておけば、お急ぎ便(当日お急ぎ便)や日時指定便を何度使っても手数料はかかりません

事業者の場合、土日祝日は商品を受け取れないことも多いと思います。

そのような場合でも、時間指定・日時指定をしておけば、希望通りの日時に配送してもらうことが可能です。

1品から注文金額に関係なく送料無料

送料無料

通常配送・お急ぎ便ともに、1品から注文金額に関係なく、送料無料で配送。

主に大型の商品が対象となる「一部特別取扱商品」の取扱手数料も、Businessプライム会員なら無料です。

通常のAmazonビジネスでは、1回あたりの注文金額が2,000円未満の場合は400円程度の送料が必要です。(2,000円以上の購入なら送料は無料になります)

しかし、ビジネスプライム会員に入っていれば、2,000円未満の注文でも、金額に関係なく送料無料で配送してもらえます。

つまり、ボールペン1本から送料無料で、しかも最速で届きます。(前述のとおり、お急ぎ便も何度使っても無料です)

1回あたりの購入金額にもよりますが、配送料は意外と無視できないコストです。

1年間の配送料が、ビジネスプライム会員の利用料(後述)を上回るようであれば、有料会員になった方がお得です。

もちろん、配送スピードや配送料の他にも、ビジネスプライムならではのメリットは数多く存在します。

※出品者が直接販売する「マーケットプレイス商品」の場合は、送料が有料になる場合もあります。

※「あわせ買い対象商品」については、ビジネスプライム会員でも、2,000円以上の注文が必要です。

一部商品が限定価格で買える

セール

Amazonビジネスプライム会員は、一般会員よりも先行してタイムセールに参加できるほか、一部商品をさらにお得な価格で購入できます。

Amazonでは不定期に「タイムセール」を実施しています。

タイムセールの商品は、早いもの勝ちで売り切れてしまうことも少なくありません。

しかし、ビジネスプライム会員に入会していると、タイムセールの商品を、通常よりも30分早く注文することが可能です。

つまり、一般会員よりも優先的にタイムセールの商品を購入できます。

また、タイムセール以外においても、ビジネスプライム会員ならではのメリットが用意されています。

一部の商品には「プライム限定価格」が設定されており、通常価格よりもさらに割引された価格で商品を購入できます。

ここまでの特典は、個人向けのAmazonプライム会員と同じです。

ここからは、Amazon Businessプライム会員だけの「ビジネス向け特典」を解説します。

購買履歴の分析ツール

購買分析ダッシュボード

Amazonビジネスは、1つのアカウントで複数の社員が備品や事務用品を購入することを想定して作られています。

各社員ごとに、注文可能な金額に上限を設けたり、注文を確定する前に上司の承認を必要とするなど、柔軟な権限設定が可能です。

もちろん、会社経営者や個人事業主が1人で使っても良いですが、Amazonビジネスはチームで使った時に、最大の力を発揮します。

購買分析ダッシュボード」は、社内でのAmazonビジネスの利用履歴をモニタリングし、グラフィカルにレポートしてくれる分析ツールです。

PCはもちろん、スマホやタブレットからいつでも、現在の経費の利用状況を確認できます。

例えば、「誰がどのような商品を毎月いくらぐらい発注しているか?」といったデータを瞬時に抽出できます。

購買分析ダッシュボードによって、企業の支出をリアルタイムで見える化することで、ムダな支出を削減するヒントが得られます。

また、支出目標なども設定することができ、現在の経費の利用額と支出目標との乖離を、リアルタイムで監視できるため、コスト削減意識を社内に定着させることも可能です。

最先端のテクノロジー企業であるAmazonだからこそ実現できる、強力な分析ツールを自社に導入できるのも、Businessプライムならではのメリットです。

※購買分析ダッシュボードはEssentialsプラン以上で利用できるサービスです

最適な商品を最速で購入できるツール

女性社員

Businessプライム会員だけに提供される「購買コントロール」は、「すべての社員が、最適な商品を最速で購入できる」ツールです。

  • 購入を推奨する商品
  • 購入を推奨する販売者
  • 購入を控えた方がよい商品・販売者

などをコントロールし、会社が意図した商品・販売者へのアクセスを容易にすることができます。

Amazonビジネスでは、膨大な数の商品が売られています。

中には、事業に不必要な商品もあり、社員がAmazonビジネスで備品などを購入する時に、目移りしてしまう可能性が考えられます。(これでは逆に、生産性を下げてしまいます)

このような状況で「購買コントロール」を設定しておくと、社員が利用するAmazonビジネス上には、会社が推奨する、ビジネスに関係のあるカテゴリの製品だけが並ぶ状況を作れます。

また、Amazonビジネスを通じて定期的に購入しているお気に入りの販売者の商品を目立たせるといったことも可能です。

例えば、ボールペン1つをとっても、販売者A、販売者Bのように、複数の販売者が同じ商品をAmazon上で売っています。

販売者が複数いる場合、社員にとっては、どこで買うべきなのか迷ってしまう原因となり、注文確定までの時間が長くなってしまいます。

しかし、会社が推奨する最安値業者を「購買コントロール」で設定しておけば、「ボールペンの購入はこの店舗で」と推奨マークをつけることができ、社員がスムーズに注文確定まで行うことができます。

※購買コントロールはEssentialsプラン以上で利用できるサービスです

個人向けAmazonプライムとの違い

テレビを見る家族

Amazon Businessプライムには、ビジネス向けのツール提供の他、「お急ぎ便」のような個人向けAmazonプライムと重なる特典が提供されています。

一方、一部のサービスはAmazon Businessでは提供されていません。

Amazon Businessプライムで提供されない特典
プライムビデオ・ミュージックプライム・プライムリーディング
ビデオ、音楽、読書などの一部デジタルコンテンツを無料で提供。
プライムナウ
食事や食材を中心に最短2時間で商品を届けるサービス。
Amazon Photos
写真を容量無制限で保存できるサービス。

など。

これらのサービスはビジネスプライムでは提供されません

主に個人が利用しそうなエンターテインメント向けサービスなどは、Amazonビジネスプライムでは対象外です。

なお、Amazonプライムにも「お急ぎ便・日時指定便」や「注文金額2,000円未満の送料無料」特典は付いています。

個人事業主や小規模法人で、個人向けのAmazonアカウントでも十分だと感じる場合は、特典の豊富さで勝る、通常のAmazonプライムの方が良いかもしれません。

ただし、個人向けのAmazonプライムで特典を受けられるのは、登録者1名のみです。Amazon Businessプライムの場合は、組織に属するユーザー全員が特典を受けられるという点で大きく異なります。

Amazonプライム(個人向け)の全特典・詳細はこちら

料金の比較

選択

Amazonビジネスには5つの料金プランがあります。

最大利用ユーザー数が多くなるに従って、上位の料金プランが必要となります。

最も安価なDuoプランは、既に個人でAmazonプライムに入会している方だけが選択できる特殊なプランです。1ユーザーだけが利用対象なので、個人事業主の方におすすめです。

また、ビジネスプライムならではの「購買分析ダッシュボード」と「購買コントロール」はEssentialsプラン以上でのみ利用できるサービスです。

Duo(最大1ユーザーまで)
年間2,450円
Essentials(最大3ユーザーまで)
年間4,900円
Small(最大10ユーザーまで)
年間13,500円
Medium(最大100ユーザーまで)
年間37,800円
Unlimited(ユーザー数無制限)
年間270,000円

※料金は税込です
※Duoプランは既にプライム会員になっている方だけが選べる特殊なプランです

なお、個人向けのAmazonプライムの料金はこちら。

Amazonプライム(個人向け)
年間5,900円(月額600円) ※税込みです

個人向けのAmazonプライムと比較して、料金はほぼ同じです。(Essentialsプランの場合)

ただし、Essentialsプランの場合、所属メンバー全員(最大3名まで)が、ビジネスプライム特典を受けられるため、各自が個別にAmazonプライムに登録するよりもお得です。

組織でお急ぎ便や注文金額2,000円未満での送料無料特典を受けたい場合は、Businessプライムを選ぶメリットが大きくなります。

Businessプライムでは利用ユーザーが増えると料金も高くなりますが、上記金額は年額料金です。年会費が経費で落ちることを考えると、さほど気になる費用ではないと思います。

なお、Amazonビジネス(通常会員)の登録は無料です。無料アカウントを作るだけで、事業者向けの特別価格が閲覧できる他、ボリュームディスカウント(数量割引)などの特典も受けられます。

最初は無料アカウントからスタートし、利用状況に応じてビジネスプライムの必要性を検討するのがおすすめです。

Amazonビジネス 公式サイトはこちら

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
26歳の時に右も左もわからない状態で個人事業主になりました。2年後、株式会社クートンを設立し、現在10期目です。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「1億人の投資術」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

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