リモートワークでも集中して最高の結果を生み出すためのタイムマネジメント

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在宅ワーカーのタイムマネジメント

新型コロナウイルスの影響で、リモートワーク(在宅ワーク)を推進する企業が増えています。

私は、10年以上前から自営業として活動しています。

以前からパソコンを使って業務をしてきたため、在宅ワークの良い点・悪い点を熟知しているつもりですし、在宅ワークの問題点をどのように克服すればよいかについても試行錯誤してきました。

この記事では、リモートワークの「最初の問題」になることが多い「集中力・タイムマネジメント」についてお話します。

リモートワークに慣れていないと、どうしても「集中できず作業がはかどらない」という方も多いようです。

・なにが私たちの集中力を奪っているのか

・自分自身でタイムマネジメントし、仕事に集中して結果を生み出すにはどうすればよいか

この2点を本記事で明らかにします。

仕事の能率を高めるための原則

仕事の能率を高めるには、これから示す2つの原則を知ることが重要です。

具体的な計画を立てる

仕事をする上でまず大切なのは「自分が何をやるべきかを明確にしておく」。これに尽きます。

何をすればよいのか、自分自身がきちんと理解していないなければ、むだに時間だけが過ぎていってしまいます。

「やるべき仕事」は明確であればあるほど生産性は上がります。より具体的に計画を立てるのがポイントです。

例えば、月曜日の15時から「取引先のBさんとミーティング」というスケジュールを立てたとします。

上記のスケジュールでは、多くの人が「自分が何をやるべきかを明確にしている」と思っているかもしれません。

しかし、私が言う「より具体的なスケジュールの計画」とは、

  1. 時間は15時~16時までを予定
  2. 商品Aのパッケージデザインの意見を聞く
  3. 価格設定が妥当かどうかのすりあわせ
  4. ユーザーからクレームが入っていないかどうか聞く
  5. 次回のミーティング日程の決定
  6. 16時を待たず1分でも早く終わらせる

といったものです。

ここに「自分が求める結果(あるいは期待する結果)」まで書かれていれば最高です。

たとえば「ユーザーからクレームが入っていないかどうか?」という内容については、「クレームが何件入っているか聞く」「クレームの内容のうち多いものを3つ教えてもらう」「クレームがなければこの項目はクリア」のように、「これをやればこの議題は終わり」という「求める結果」まで想定しておきます。

あらかじめ最大の時間を決めておくことで、ミーティング時間が延々と続いてしまうことを防ぎます。

次に「何について話し合うか」を具体的に定めておくことで、会話の無駄をはぶきます。

そして大切なのは、最初に設定した「16時まで」という時間を待つことなく、やるべきことが終わったら前倒しでミーティングを終了させるということです。

私が運営するこちらのサイトで書いていますが、人間は時間を設定すると、その時間を最大限に使って作業しようとしてしまう(結果的に能率が落ちる)からです。
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その代わり、スケジュールを立てることに費やす時間は長くても構いません。(後述しますが、私は週末に翌週の具体的なスケジュールを立てています)

今日の仕事内容は明確に。これが1つめのポイントです。

以前、Googleカレンダーの開発チームの方の話を聞く機会がありました。

彼は仕事の生産性を高めるヒントをいくつか、私に提供してくれました。(生産性の高さで定評のあるグーグル社員の話です)

生産性向上のヒントの1つが、やろうとしていることは前もってスケジュールに組み入れてしまったほうがいい。ということです。

なにかやろうとするとき、その意欲だけでは、実際に行動に移そうとしないのが人間です。(人間はとても怠惰な生き物ですね)

たとえば、英会話のスクールに通おうと思っても、その意欲だけでは、なかなか重い腰が上がらない。

そこで、先に予約をとって、無理やり英会話のレッスンスケジュールを予定に詰め込んでおくのです。「予定」としてあらかじめカレンダーやスケジュール帳に組み込まれているものは、いざその日が来ると実行せざるを得ない。

これは仕事でも同様です。

「今から何しよう」では、そのときに何もできません。時間だけが過ぎてしまいます。

私は以下のような方法でスケジュールを組み込んでいます。(おすすめのやり方です)

  1. 毎月月末に翌月1ヶ月のスケジュールを立てる(やや余裕をもって)
  2. 毎週末に翌週1週間のスケジュールに上記を割り当てる(より具体的に設定)
  3. 寝る前に明日の仕事のスケジュールを確認する
  4. 毎週末に1週間のスケジュールがきちんとこなせたかを振り返る
  5. 月内に①がすべてこなせれば満足

最初はうまくできないかもしれませんが、事前に計画を立てて、その達成・未達成を繰り返し、その中で反省や改善を繰り返していくうちに、自分の立てた計画通りに作業をこなせるようになってきます。

最初は多くの人が、自分ができる仕事の量を大きく見積もってしまうものです。

反省と改善を繰り返すうちに、「自分ができると思っている(過大な)仕事の量」と「現実に自分がこなせる仕事の量」が一致してきます。

1点集中で作業する

仕事の能率を高めるための原則、2つめは「1つの作業に集中する」というもの。

マルチタスクであれやこれやを同時並行で手掛けるよりも、シングルタスクで1つのことを終えてから次の作業をする。というやり方の方が、仕事の能率は上がります。

1つの作業に集中する。

これはよく言われることなのですが、実際は「言うは易く行うは難し」です。

なぜなら、人は1つの作業をしていると

  1. 外部からメールや電話などの連絡が入ってくる
  2. 自分の中から別の思考が浮かび上がってくる

といったことにより、集中力を奪われてしまうからです。

前出のGoogleカレンダーの開発チームの方も、この問題について言及していました。

メールが来るごとに作業が中断されている。実はこの「中断」が大きな無駄を生み出している。

例えばメールが来ると、それにすぐ返信をしてしまう。

人は何かをやると、その達成感から「快感」を覚える。つまり、(メールを返信するという)小さなタスクをやっても「快感」を得てしまう(仕事をしたと錯覚する)ため、いつまで経っても大きな仕事が片付かない。

タイムマネジメントで重要なのは「主体的に、自分自身で時間をコントロールする」ことです。

外部からのメールや電話に反応することは、「相手に自分の時間をコントロールされている」ことになります。

近年では、メールの代わりにチャットワークやスラック、LINEといったチャット型のコミュニケーションツールがビジネスシーンでも普及しています。

こうしたツールは作業効率を高めるとされており、私自身も最初はそうだと考えてしました。(メールのように宛先を入力しなくてもいいのは本当に楽です)

しかし、ビジネスチャットは通知があまりに多く、今では「チャットは逆に生産性を下げているのではないか?」と考えています。

これらの問題に対処する方法はかんたんです。

電話に出ない
あとで留守電を聞くようにする。重要でない話では、相手は留守電を入れないし、留守電の内容も不明確。本当に重要な話なら、何度も電話をかけてくる。
メール・チャットの通知を切る
メールやチャットの確認は昼前に1回、業務終了前に1回。返信は移動中の「ながら作業」でもOK。
アプリの通知を切る
ニュースアプリなどは不必要にスマホの通知音を鳴らしてくる。通知を切るか、マナーモードにするか、スマホを引き出しの中にしまう。

本当に緊急な内容であれば、相手は2度も3度も電話をかけてくるはずです。

私にとって本当に重要なスマホの通知は「緊急地震速報」くらいのものです。(緊急地震速報はマナーモードでも鳴ります)

このように、私たちが緊急・重要だと思っている多くのことは、実は緊急案件でも、重要案件でもないことの方が多いのです。

「本当に緊急の仕事」「本当に重要な仕事」だけに取り組めるよう、それ以外の連絡や通知をカットする仕組みを自分自身でつくることが大切です。

「メールを返すのが遅くなる」と言っても、午前・午後に1回ずつ、確認・返信の時間を設けていますので、メールを受信した数時間後には返信することはできます。

1日2回、まとめて返信を出したほうが業務効率は上がるのですが、多くの人が10分に1回メールを確認し、その返信のたびに作業を「中断」させているのです。

チャットの返信が遅い人は、周りから「レスポンスが悪い」と思われるかもしれません。しかしそれでいいのです。

だって、「8対2の法則」というものがあるように、社内でも8割の人は生産性の低い人たちの集まりです。

自分自身が生産性の高い2割の側になろうと思ったら、ビジネスチャットが頻繁に飛び交う社内で、その通知を切る「返信の遅い人(だけどやるべき仕事はテキパキこなす人)」になる必要があるのです。

よく、「優秀な人はレスポンス(メールの返信)が早い」と言われますが、私の考え方は真逆です。

メールやチャットの通知に踊らされている人は、それだけで1日を終えてしまい、事前に立てた計画・スケジュールは何一つこなせていないことが多いのです。

ブロックメモを机に置いておく

生産性を高める上で不可欠な「集中力」が奪われ、作業を中断に導くものは、

  1. 外部からメールや電話などの連絡が入ってくる
  2. 自分の中から別の思考が浮かび上がってくる

の2つだと述べました。

外部からの連絡については「通知を切る」「無視する」といった方法で対処可能です。

一方、自分の中から別の思考が浮かび上がってくるという内発的なことでも集中力は途切れてしまいがちです。

私たちは、なにか1つの作業をしていると、自然と別の思考が浮かび上がってきます

仕事中に、

  • あっ、あれやるのを思い出した
  • そういえばあれはどうなったのかな?

といったことが、ふっと頭をよぎり、頭に浮かんだことを優先させてしまった経験はありませんか?

私の場合、読書をしているとき、本の内容の一部がトリガーとなり、「あれやるのを思い出した」とか「これってなんて読むんだっけ」とか「そういえばあれはどうなったのかな」という思考が浮かんでくることがあります。

このようなとき、浮かんだ思考の解決を優先させると、最初にやっていた「今やっている、集中すべき課題」は棚上げになってしまいます

一度、別の作業に手を付けると、再び集中した状態で仕事や読書に戻ってくることは難しく、結果として作業のパフォーマンスが落ちます。

内発的な思考がやっかいなのは「かといって、ふと思い出したことを後回しにすると、また忘れてしまうかもしれない。」ことです。

「せっかく思い出したのに、また忘れてしまうかも。」という恐怖が、私たちの集中力を別の方向へ向けようとします。

ブロックメモ」を机の上に置いておくと、このような「内発的な思考による集中力の低下」を防げます。

ブロックメモではなく、ノートでも構いません。ただし、スマホではなく手書きの紙を用意してください。スマホだとすぐにメモできませんし、一度手に取ると、不必要にアプリを立ち上げたりしてしまうからです。

机の上に、すぐにメモ(走り書き)ができるブロックメモとペンを置いておきます。

ふっと浮かんだことがあれば、「後でやることリスト、後で調べることリスト」として、浮かんだ思考についてササッとメモしておく。

その場では、ふっと浮かんできた思考は優先せず、その場でメモだけして仕事や読書などの「今やるべき重要な課題」にすぐ戻るようにします。

そして、仕事や読書が一段落した段階で、走り書きしたメモを見ながら、先ほど浮かんできた思考についてとりかかる。

このように、あくまでも「1つのことに集中する。それが実現できる環境を作っておく」ことで、時間の使い方が「小さなタスクがとぎれとぎれに発生している状態」から、「1つのことに集中するまとまった時間の使い方」に変わるため、仕事のパフォーマンスが上がります。

私がおすすめする「ブロックメモ」とはこういうものです。
自分の書きやすい厚さに分けて使えるので、持ち歩いたり、いろいろな机の上に置いたりして、いつでもすぐ手書きのメモが取れるようにしています。

SHIKI ブロックメモ 白無地 メモ-1000BL 1000枚
SHIKI ブロックメモ 白無地 メモ-1000BL 1000枚

本日のまとめ。

  1. スケジュール(やるべき作業の計画)はより具体的に立てる
  2. 1つのことに集中するため、集中力を奪おうとするものから身を遠ざける

この2つが、10年以上リモートワークで仕事をしてきた私のたどり着いた答えです。

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
26歳の時に右も左もわからない状態で個人事業主になりました。2年後、株式会社クートンを設立し、現在10期目です。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「1億人の投資術」でも記事を書いています。

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