クラウド会計ソフトのfreee、MFクラウド会計、弥生会計オンラインはどれがいい?

クラウド会計ソフト

会計データの自動取り込みによって、帳簿付けが大幅に効率化できるクラウド会計ソフト、利用している中小企業や有限会社も飛躍的に増えてきているようです。

そこで今回は、3つの代表的なクラウド会計ソフト「freee(フリー)、MFクラウド会計、弥生会計オンライン」を比較してみたいと思います。

クラウド会計ソフトのメリット

クラウド

まず、クラウド会計ソフト全般のメリットと、それぞれの特徴をまとめます。

クラウド会計ソフトは銀行のネットバンキングやクレジットカードのWEB明細と接続することで、それらのデータを自動的に取り込んでくれます。

これまで手動でやっていた仕分作業を自動取り込みで実現できるので、業務効率化とともに金額のミスも減るというメリットがあります。もちろん、取り込むデータの修正や手動入力も問題なく行えるので安心です。

また、クラウド会計ソフトは自社のパソコンにデータやソフトをインストールする形式ではないので、Windows・Macを問わず利用できます。合わせて、タブレットやスマホでも使えるので、会計データの共有や管理がしやすいです。

インストール型のソフトは、税制改正などがあると毎年アップデートが必要でしたが、クラウド会計ソフトは自動的に税制改正に対応、最新の機能が追加されても、毎月の定額の範囲で常に最新版が使えるので、パソコンの知識がない人でも使いやすいと思います。

各ソフトの背景は以下の通りです。

freee(フリー)
クラウド会計ソフトシェアNo.1。2016年3月時点で60万の事業者が利用。

Google出身の佐々木大輔氏が会社を設立し、2013年3月よりサービスの提供を開始し、日本初のクラウド型会計ソフトとなった。

仕訳の入力方法がやや独特と言われており、法人よりも主に個人事業主に選ばれている。

MFクラウド会計
元々は、家計簿アプリのマネーフォワードを個人向けに提供している会社だったが、freeeの登場などをきっかけに事業者向けのクラウド会計領域に進出。MFクラウドとしてのサービス提供開始は2014年1月。

個人事業向けの「MFクラウド確定申告」、法人向けの「MFクラウド会計」を筆頭に数多くのMFクラウドシリーズを展開している。

利用している事業者数は2016年3月時点でMFクラウドシリーズ全体で50万。利用者数ではfreeeに劣るものの、純増数No.1となっている。

弥生会計オンライン
業界では老舗でシェアも大きい弥生会計が満を持してクラウド会計に参入。2014年に個人事業主向けの「やよいの青色申告オンライン」の提供を経て、2015年に弥生会計オンラインをリリース。

クラウド会計ソフトとしては後発で、利用者数も他の2社を大きく下回っているとのこと。

freee、MFクラウド会計、弥生会計オンラインを比較してみる

比較

それでは、様々な確度からfreee、MFクラウド会計、弥生会計オンラインの比較をおこなっていきます。

料金で比較

いずれも年間2万円~3万円程度が相場となっています。

会計ソフト・プラン月額年払い
freee(法人向け ライト)1,980円なし
freee(法人向け ビジネス)3,980円なし
MFクラウド会計(ライトプラン)1,980円21,780円
MFクラウド会計(ベーシックプラン)2,980円32,780円
弥生会計オンライン(セルフプラン)なし26,000円
弥生会計オンライン(ベーシックプラン)なし30,000円

※価格表記は税抜きです。

MFクラウド会計の「バリューパック」がお得
MFクラウド会計には、同社が提供しているMFクラウドシリーズがすべて使える「バリューパック」プランがあります。

従業員数に応じて料金は変動しますが、MFクラウド会計、MFクラウド請求書のベーシックプラン、MFクラウド給与、MFクラウドマイナンバー、MFクラウド経費のビジネスプランがすべて使えるお得なプランです。

従業員数が、
5人以下 月額3,900円+税(年額46,800円+税)
6~10人 月額9,800円+税(年額+117,600円+税)
11人以降 1名あたり月額800円+税を追加

freeeの特徴

freee

クラウド会計ソフトのfreeeは、同業界でトップシェアを誇っているのが強みです。それだけfreeeを選んでいる事業者が多いというのは安心材料になりますよね。

現在、他社の会計ソフトを使っている場合でも、CSVを使っての取り込みができるのでfreeeへの移行は簡単にできます。取り込みに対応しているのは、弥生会計、会計王、勘定奉行、やるぞ!青色申告、freee、JDL、PCA。

MFクラウド会計からfreeeに移行する場合は、「MFクラウドで弥生形式などでCSVファイルを出力し、freeeに取り込む」という方法で移行できます。

freeeのメリット
主な特徴として、帳簿や決算書作成の基本機能に加えて、クレジットカードのWEB明細やネットバンキングの取引明細からデータを抽出し、それらを自動的に取り込んでくれる機能があります。経理担当者は取り込んできたデータを帳簿に反映するかどうかの判断をするだけなので、非常に簡単です。

手動や自動取り込みで行った仕訳には学習機能が付いており、使えば使うほど経理が楽になります。例えば、「東ガス」という明細であれば最初に一度「東京ガス ガス使用料(勘定科目:水道光熱費)」としておけば、次から自動的に適用が「東京ガス ガス使用料」となり、水道光熱費の勘定科目に仕分けとして提案してくれます。

自動取り込み機能によってこれまで溜まっていた仕訳を毎日即座に反映させることができます。だからこそ、グラフィカルな収益・支出レポートなどが意味を持ってきます。レポートのグラフを見るだけで、現在の売上状況や資金繰りが把握しやすいのも、クラウド会計ソフトの特徴です。

iPhone・Android・Macなど端末を問わずに使えます。

また、freeeには請求書や見積書の作成機能もついています。MFクラウドの場合は「MFクラウド請求書」という姉妹ソフトが必要となりますが、freeeは請求書・見積書の作成も全部入りで使えます。

小規模事業であれば「ライトプラン」でも十分使えますが、ビジネスプランにアップグレードすると、

が使えるようになります。

freeeのデメリット
会計についてよくわからない方でも使いやすいのは良いのですが、一方で会計の知識がある人にとっては、freeeの独特の画面は使いにくいと感じることも多いようです。

上位プランに移行すると「電話ポートが使える」ようになります。しかし、電話サポートを付けるために上位プランにアップグレードすると、freeeは2,000円も高くなってしまうのがデメリットです。

freeeの今後
AI(人工知能)を会計ソフトに取り入れていく方針を示しており、自動仕訳の学習機能がより一層強化されます。

MFクラウド会計の特徴

MFクラウド会計

MFクラウド会計は従来型の会計ソフトをベースに、クラウドならではの機能を加えているので、経理担当者・税理士の双方が使いやすいよう設計されています。

会計ソフトの使い方や複式簿記がよくわからないという方にとってはfreeeの方が使いやすく、これまで会計ソフトを使って自分で仕訳をしていた人にとっては、MFクラウド会計の方が使いやすいという意見が多いです。

MFクラウド会計もfreeeと同じく「他社会計ソフトからの取り込み機能」があります。対応しているのは、弥生会計、会計王、勘定奉行、やるぞ!青色申告、freee、JDL、PCA、財務応援、ミロク、A-SaaS、CASH RADAR、インフォマート、flamです。これらの会計ソフトからであればMFクラウド会計への乗り換えは簡単です。

また、ファイルの出力にも対応しているので、自社でMFクラウド会計を使い、税理士などに依頼をするときは税理士が指定する会計ソフトのファイル形式で出力をして渡すようにすれば、連携も図れます。私も、MFクラウド会計を使っていますが、決算時は顧問税理士に弥生形式のファイルを出力して渡しています。

MFクラウド会計のメリット
ライトプランの年額払いにした場合、クラウド型会計ソフトの中では最も安く導入できます。また「ライト」「ベーシック」どちらのプランを選んでも標準で電話サポートが付いているので、会計ソフトの使い方がわからない方や、パソコンが苦手な方でも安心して利用できるのは、大きなメリットです。(メール・チャットサポートもあります)

自動取り込みが設定できる点や仕訳の学習機能があることはfreeeと同じですが、MFクラウド会計はfreeeよりも連携できる金融機関の数が多く、その数は2,000社以上となっています。

プレミアムプランにアップグレードすることで、

などの機能が追加されます。

一部の法人口座のネットバンキングには「電子証明書」を使うため、もし現在利用しているネットバンキングで電子証明書を使っている場合は、上位プランとなる「ベーシック」を選択する必要があります。

MFクラウド会計のデメリット
MFクラウドは会計ソフトを軸として、給与計算、請求書作成、マイナンバー管理など数多くの姉妹ソフトをリリースしています。

拡張性が高いことは良いことなのですが、それぞれが単体の製品として有料化されているので、機能を追加していくと、どんどん費用がかかります。事業者としてはもっとも利用頻度が高いと思われる会計ソフトと請求書作成・管理ソフトにおいて、freeeは両方が月額の範囲で使えますが、MFクラウドの場合はそれぞれの製品を購入する必要があります。

MFクラウド会計の今後
MFクラウドファイナンスによる資金調達サポートなど、金融機関と連携した上で、MFクラウドのデータを活用してサービスの領域を拡大していく方針です。

弥生会計オンラインの特徴

弥生会計オンライン

やよいは会計ソフトの老舗であり、知名度はダントツNo.1です。また、freeeやMFクラウド会計はベンチャー企業が開発していますが、やよいはオリックスの子会社です。

圧倒的なブランド力とオリックス傘下という安心感は、やはり大きいと思います。

弥生会計オンラインのメリット
freeeやMFクラウド会計が提供している自動取り込み・自動学習機能を弥生会計では「YAYOI SMART CONNECT」と呼んでいます。

YAYOI SMART CONNECTでは、クレジットカードのWEB明細や銀行のネットバンキングの取引明細からデータを取り込んで仕訳をするだけでなく、(今はまだ精度が低いようですが)レシートをスキャナやスマホで撮影したり、POSレジの入力数値が自動的に会計ソフトに反映されるなど、あらゆる場所からデータを取り込んで集約できる機能です。

YAYOI SMART CONNECTは現在はまだ開発段階ですが、順次、連携できるサービスやソフトを増やしていく方針です。

また、これまで多くの事業者や会計事務所に使われてきた使いやすい複式簿記の入力方法が採用されているので、はじめてクラウド会計ソフトを使う場合でもすんなりと移行できると思います。

弥生会計オンラインのデメリット
弥生会計の取引データしかインポートできないので、他社ソフトからの乗り換えが難しい場合があります。MFクラウド会計は「弥生形式でのファイル出力」ができるのですが、弥生形式のファイルで出力できない会計ソフトからだと、期中に弥生会計オンラインに乗り換えるのは困難です。

また、Macでは使うことができるもののAndroid・iPhoneといったモバイルアプリでの利用には対応していません。

弥生会計オンラインには「セルフプラン」「ベーシックプラン」の2種類があります。どちらを選択しても機能に違いはないのですが、セルフプランにはサポートが一切ないので注意が必要です。ベーシックプランであれば、電話・メール・チャットによるサポートが受けられます。

弥生会計オンラインの今後
これまで築きあげてきた数多くの事業者、税理士事務所との強い関係があります。将来的にクラウド会計が主流になれば、既存の弥生会計(インストール版)を使っている人がクラウド版に乗り換えてくる可能性があり、一気にトップシェアになることも考えられます。

現状では、使いにくい・重いなどの問題点も口コミで指摘されていますが、今後のアップデートで使いやすさが改善されれば、かなり期待できる会計ソフトになると思います。

利用者の口コミや評価で比較

続いて、クラウド会計ソフトを使っている人の評判で比較します。

弥生会計オンラインはややネガティブな口コミが多かったのが気になりましたが、いずれも意見は賛否両論となっています。ちなみに、Googleトレンドによる検索数での比較をすると、freeeがリードしていることがわかります。

クラウド会計ソフトのGoogleトレンド比較グラフ

freeeの評判

freeeの口コミ

MFクラウド会計の評判

MFクラウド会計の口コミ

弥生会計オンラインの評判

弥生会計オンラインの口コミ

ネットの口コミも集めてみました

クラウド会計ソフト利用者の意見

ネットの口コミも見てみます。

◯簿記2級持ってる様な人はfreeeは使いにくいと思うよ
やよいオンラインは消費税非対応で論外
MFクラウドがお奨め

◯やよいの青色申告を使ってたのでやよいオンラインにしようと思ったけど重くてfreeeを今は使ってる

◯一通り使ってみた
freeeは簿記がわからない個人事業主向け、
Crewは税理士と一緒に使いたい経営者向け、
MFは…うーんどっちつかずな印象だわ
個人差あるだろうが操作性は若干MFが使いやすかったかな

◯経理知ってる人はCrew、なければfreeeに軍配があがるから
MFはどっちつかずなんだよーー

◯Crewは自動取込の選択出来る項目が少なすぎてクラウドの意味が全然ないので却下
Freeは複式の概念があると使いづらい
いいとこどりなのがMFクラウド
やよいは色々とダメ過ぎる

◯ちゃんと複式簿記で帳簿をつけていならMFクラウド
ソフト任せのいい加減な帳簿で良いならFree
って感じかな
やよいオンラインは激重い、Crewはシステム的にそのやよいの後追いで使えない
やっぱクラウド会計はMFしか残らないよ

◯freeeとMFクラウドはどんどん使いやすくなるけどやよいオンラインは全く使いやすくならないな
まず重いのをなんとかしないとクラウド会計の土俵に上がれない

◯知人の薦めで他を試すこと無くMF使い始めたけど、会計慣れしてる人って言うか、その筋の人には違和感があるみたい。(税理士談)

3社の口コミをまとめてみると、

という感じです。
ここでも弥生会計オンラインはやや遅れをとっているようですね。。。

ただ、クラウド会計ソフトは継続的なアップデートに追加費用がかからず、常に最新版が使えるのも魅力です。将来的な機能改善に期待というところでしょうか。

私自身のMFクラウド会計を使ってみた感想

私の会社でも使っています

私の会社では「MFクラウド会計」を導入していますが、使い勝手はすごく良いので自信を持っておすすめできます。

これまで、クレジットカードや銀行の入出金の仕訳・帳簿付けにかなり時間がかかっていましたが、MFクラウド会計の導入後は数字のミスもなく、数クリックで入力が完了するので、業務効率は飛躍的に上がりました。

MFクラウド会計のデメリットは、たまにですがページが重いことと、定期的なメンテナンスが入ることです。これはクラウド会計ソフト全体に言えるデメリットでもあります。

自社のPCにインストールしているタイプの会計ソフトであれば、休日や深夜でも帳簿がチェックできますが、クラウド会計ソフトは1ヶ月に1度くらい(?)のメンテナンスが深夜時間に入ります。もっとも、深夜に帳簿なんて見ないと言う人には関係ありませんが…

また、個人的な感想ですがMFクラウド会計は開発力が高いと思っています。開発スピードが早いので新しい機能が次々に追加されており、毎日画面にアクセスしていると、たまに新機能が追加されていたりします。

こういった点はスペックや料金では見えない企業文化だと思います。

クラウド会計ソフトは危険じゃないの?

難しい顔をした社長

会計ソフトをクラウド化しようと考えている経営者の方でも、「セキュリティが不安」ということで導入を見送っている人も多いと思います。

たしかに、大切な帳簿データや業績を自社のPCではなく、データセンターに預けるわけですから、データ消失や漏洩などは心配になりますよね。

私も2015年からクラウド会計ソフトを使っていますが、それ以前はずっと懐疑的な見方をしており、様子を見ていました。

私が会計ソフトのクラウド化に踏み切ったきっかけは、MFクラウド会計が数多くの金融機関と連携し始めたからです。多くの銀行や銀行系のベンチャーキャピタルと資本提携を結んだということは「お墨付き」をもらったということです。

また、住信SBIネット銀行がMFクラウド会計に対してAPIを提供すると言うニュースも大きかったです。現状、MFクラウド会計は自社のシステムを使ってネットバンキングのデータを取り込む方法で、サービスを提供しています。

住信SBIネット銀行がAPIを提供したというのはどういうことかというと、銀行側が会計ソフト側に手を差し伸べたということです。APIの提供によって、MFクラウド会計は安全に住信SBIネット銀行のデータを取得できるようになり、情報漏えいの心配が極めて小さくなります。

銀行とクラウド会計ソフトが手を取り合う流れが出てきたことで、私は今後この流れがより強くなるのだろうという確信を持ち、2015年に会計ソフトのクラウド化に踏み切ったということです。

ネットバンキングのパスワードが流出するのは怖いですが、現在はログインパスワードが知られてもワンタイムパスワード(トークンなど)で守られます。また、帳簿データや自社の業績が漏れる分には、私自身はリスクだとは感じません。(仕訳内容や業績を知られたからと言ってどうというのはないので…)

ちなみに、2015年に顧問税理士さんに「MFクラウド会計に移行します」と言ったところ、「それなに?」という反応でした。従来は弥生会計を使っていたので、MFクラウドから弥生形式のデータを出力して税理士さんに渡せば、税理士さんがクラウド会計ソフトを使わなくても、問題なく連携できます。

お気軽に質問してください

質問

私もまだまだクラウド会計ソフトについて勉強中の身です。

また、将来的にクラウド会計がもっと普及すれば、中小企業・有限会社・個人事業の方々の生産性が上がるのになと思っています。

もし、クラウド会計ソフトについてわからないことがあれば、私の知っている範囲でお答えしますのでお気軽に質問してください。(もちろん無料です)

質問はこちらからどうぞ。

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