法人税・消費税のクレジットカード納付をやってみた、手順や注意点をわかりやすく図解

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法人税・消費税・クレジットカード納付

12月末決算の会社は翌年2月末、3月末決算の会社は5月末までに法人税や地方法人税、消費税などを納めます。

通常は納付書に納税額を記載し、銀行窓口などで払い込むのですが、2017年から「国税のクレジットカード支払い」ができるようになりました。

事前の準備や申込みなどは一切不要です。

今回はじめて法人税・地方法人税・消費税のクレジットカード支払いをやってみましたので、その具体的なやり方を解説します。

クレジットカード払いに対応している国税は他にもたくさんあります。

以下の税金はすべて、同じ手順でクレジットカード納付できます。今回は法人税の納付を行いましたが、相続税などの個人の税金の支払いにも対応しています。

▼クレジットカード払い可能な国税

  • 申告所得税及復興特別所得税
  • 消費税及地方消費税
  • 法人税
  • 法人税(連結納税)
  • 地方法人税
  • 地方法人税(連結納税)
  • 相続税
  • 贈与税
  • 源泉所得税及復興特別所得税(告知分)
  • 源泉所得税(告知分)
  • 申告所得税
  • 復興特別法人税(連結納税)
  • 復興特別法人税
  • 消費税
  • 酒税
  • たばこ税
  • たばこ税及たばこ特別税
  • 石油税
  • 石油石炭税
  • 電源開発促進税
  • 揮発油税及地方道路税
  • 揮発油税及地方揮発油税
  • 石油ガス税
  • 航空機燃料税
  • 登録免許税(告知分)
  • 自動車重量税(告知分)
  • 印紙税
  • 国際観光旅客税
  • 国際観光旅客税(告知分)

上記を見てもわかるとおり、ほぼすべての国税がクレジットカード納付に対応しています。

逆に、地方自治体に支払う「地方税(都道府県民税、市民税、事業税など)」は国税ではないため、この記事で取り上げる「国税クレジットカードお支払サイト」からは納付できません。

地方税のインターネット納付には別のやり方がありますので、また別の記事で紹介します。

法人税をクレジットカードで支払う手順

やってみて感じたのは「驚くほど簡単だった」ということ。

繰り返しとなりますが、事前の準備や申込みなどは一切不要です。

PCはもちろんスマホにも対応していますので、わざわざ銀行や税務署に行くことなく、その場ですぐに支払手続きを済ませられます。

最初に「国税クレジットカードお支払サイト」にアクセスします。
国税のクレジットカード納付 手順1

画面をスクロールすると、決済手数料の簡易シミュレーションができます。(決済手数料については後ほど詳しく解説。クレジットカードのポイント還元で実質無料にできます。)
国税のクレジットカード納付 手順2

シミュレーションの下にある「上記の注意事項を確認しました」にチェックを入れることを忘れずに。

利用可能なクレジットカードブランドは「Visa・Mastercard・JCB・Amex・Diners Club・TSキュービック」です。「同意」ボタンを押して次の画面に進みます

利用者情報の入力欄。個人の税金を支払う場合は個人名、会社の税金を支払う場合は法人名を入力。住所や連絡先などの基本事項を入力します。入力項目にある「整理番号」は、わからなければ空欄で構いません
国税のクレジットカード納付 手順3

納付する税金の情報を入力。今回は法人税の確定申告だったので、下記のように入力しました。紙の納付書が手元にあれば、それを見ながら入力するとミスを減らせます。
国税のクレジットカード納付 手順4

クレジットカード情報を入力。最後の「納付手続完了メール」の欄には、納付完了通知を受信したいメールアドレスを2回入力します。(ちなみに入力は任意です)
国税のクレジットカード納付 手順5

以上で納付手続きは完了です。事前準備なしで3分もあれば支払いが終わります

念のため、このページを印刷しておくことをおすすめします。(画像には記載されていませんが、このページに納付手続きの内容がすべて記載されています)
国税のクレジットカード納付 手順6

先ほど入力したメールアドレスあてに、納付手続完了メールが届きます。

メール本文には、納付税目、納付額、決済手数料などの内容が記載されていますので、簡易的な証明書として保管しておくと良いと思います。
国税のクレジットカード納付 手順7

国税クレジットカード納付の注意点

国税(法人税・地方法人税・消費税など)のクレジットカード納付はとても簡単なのでおすすめです。

しかし、注意すべき点もいくつかあります。

領収書が発行されない

紙の納付書を使って納税すると、領収書(納付書の写しに銀行などの受領印を押したもの)が発行されます。

しかし国税クレジットカード納付では領収書は発行されません

税金の領収書は、金融機関から借入をするときに提出を求められることもあります。このような場合にそなえて、領収書を残したいという方も多いかもしれません。

クレジットカード納付をした場合、

  • 「納付手続完了」の画面を印刷したもの
  • 納付手続完了メールの内容

といったものが、領収書の代わりになると思います。

金融機関には「クレジットカード納付をしているので、上記で領収書の代わりにならないか?」と聞いてみると良いでしょう。

もしダメだと言われたら、若干の手数料はかかりますが、税務署で正式な「納税証明書」を取得すれば問題ありません。

国税をクレジットカード払いをした場合、納税証明書のデータが反映されるまでに3週間ほどかかるようです。(おそらく納付書を使って金融機関で支払ってもこれくらいかかると思いますが)

なお、納税証明書はネットで取得できます

納税証明書のインターネット取得は、登記簿謄本(履歴事項全部証明書)・印鑑証明書・納税証明書をネットで取る方法をご覧ください。

誤って納付した場合は後日還付

慣れないクレジットカード納付では、入力内容を間違ってしまい、誤った納付税目、誤った納税額を決済してしまうかもしれません。

もし間違ってクレジットカード決済してしまっても「国税クレジットカードお支払サイト」からは返金できません

この場合は、税務署に電話をし、間違って納付したことを伝えることで、税務署から後日還付を受ける仕組みとなっています。

ただしここで大きな注意点があります。

誤って納めた納税額は全額還付してもらえるものの、クレジットカード決済手数料は還付の対象にならない。ということです。

後ほど、決済手数料に関する内容と、クレジットカードのポイント還元を使ったお得な支払い方法を解説します。

しかし、実質的に得られるポイントはごくわずかなので、間違ってクレジットカード決済をしてしまうと、その時点で損失となってしまうことに注意してください。

決済手数料がかかる

法人税・地方法人税・消費税などのクレジットカード支払いにおける最大のデメリットは、決済手数料がかかることです。

正直、決済手数料がかかるなら、誰もクレジットカード納付なんてしないと思います。(利便性の高い支払い方法ではありますが)

納付書を使って銀行や税務署の窓口で支払えば、手数料はかからないのですから。

それでも多くの人がクレジットカード納付をしているのは、獲得できるクレジットカードのポイントと、経費となる決済手数料を差し引きして得するためです。

決済手数料で押さえておくべきポイントは以下の通りです。

  • 最初の1万円までは76円+税(最低決済手数料)
  • 以降は1万円ごとに76円+税の決済手数料

これは言い換えると「基本的には、納税額に対して0.76%+税の決済手数料」がかかるということです。

10%の消費税を含めると、実質的な決済手数料率は0.836%です。

ようは、クレジットカードのポイント還元率が0.836%を上回れば、その差額についてポイント分だけお得になるという仕組みです。

しかし、納税額が1万円以下になる場合など、決済金額によって上記の手数料率が若干変化するという点に注意が必要です。

例:

納税額が5,000円の場合
決済手数料は76円+税(10%税込みで83円)。納税額に対する手数料率は1.66%
納税額が10,100円の場合
決済手数料は152円+税(10%税込みで167円)。納税額に対する手数料率は1.65%
納税額が50,100円の場合
決済手数料は456円+税(10%税込みで501円)。納税額に対する手数料率は1.00%

このように、金額が大きくなるにつれて手数料率は0.836%に近づきますが、納税額が少ない場合や、端数がある場合は手数料率0.836%よりも高くなります

国税クレジットカードお支払サイトにはシミュレーションがありますので、実際に生じる決済手数料を確認した上で、お得になるかどうか判断します。

また、先ほど述べたとおり、誤って納税しても決済手数料分については還付してもらえない点も覚えておきましょう。

実際のところ、カード支払いをしても、ポイント還元でお得になるクレジットカードは非常に少ないです。

まず0.76%(10%税込みで0.836%)を上回るポイント還元率を提供するカードが少ないということ。

そしてもう一つの注意点は、クレジットカードによっては「税金のクレジットカード支払いにはポイントを付与しない(またはポイント還元率を半分にする)」という特例を設定していることがあるからです。

1%のポイント還元が得られると思ったら、上記の特例によりポイントが付与されなかった(またはポイントが半分しか付与されず損した)というケースもありうるわけです。

国税のカード払いでおすすめのクレジットカード

今回、私が利用したのは「楽天ビジネスカード」です。

私が楽天ビジネスカードを使う理由は、法人カードの中では貴重な、ポイント還元率の高いカードだからです。

楽天ビジネスカードは「楽天プレミアムカード(年会費1万円+税)とセットで申し込む法人カード」です。

楽天ビジネスカード自体の年会費は2,000円+税ですので、楽天プレミアムカードの年会費と合わせると、実質的には年間12,000円+税がかかります。(10%税込みで13,200円)

ポイント還元率はどちらも、クレジットカード利用金額に対して1%ですので、年間132万円以上使えば年会費の元がとれる計算です。

法人であれば、経費の支払いにも楽天ビジネスカードを活用することで、年間132万円以上を決済する(年会費の元をとる)ことは決して難しくないと思います。

日常の経費の支払いはもちろん、楽天プレミアムカード・楽天ビジネスカードともに、楽天市場などでのお買い物ではポイント還元率がアップします。

私は本をよく読むので、楽天ブックスなどでの支払いに、楽天ビジネスカードを使います。

クレジットカード納税の話に戻ります。

楽天ビジネスカードは、税金のクレジットカード支払いでもポイント還元率が落ちません

つまり、0.836%の決済手数料を支払っても、1.00%の楽天ポイントが得られるので、実質的には納税額に対して0.164%分の得になります。

※もちろん、先ほど述べたように、納税額が少ない場合などは、決済手数料が1%を上回ってしまう可能性もあるので注意です。

ただし、楽天ビジネスカードの限度額は、楽天プレミアムカードと共通枠で300万円が上限となっています。

納税額が300万円を超える場合は、限度額・ポイント還元率の大きい他のクレジットカードを使うか、別の方法で納税をしなくてはなりません。

国税のクレジットカード納付、とても利便性は高くておすすめなのですが、決済手数料やクレジットカードの限度額など、何かと条件や制限がついてしまうことも忘れてはなりません。

楽天ビジネスカード 公式サイト

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
26歳の時に右も左もわからない状態で個人事業主になりました。2年後、株式会社クートンを設立し、現在8期目です。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「1億人の投資術」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

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