JCBプラチナ法人カードの年会費は3万円、インビテーションなしで申し込み可能
執筆者:川原裕也 更新:
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JCBプラチナ法人カードは、JCBのなかで最高ランクに位置づけられるビジネスクレジットカードです(このカードは「個人事業主でも申込み可能」です)。
年会費は33,000円(税込)となっており、一般的なクレジットカードと比較すると高いものの、プラチナカード同士で比較するとリーズナブルな金額です。
プライオリティ・パスの無料提供や24時間365日対応のプラチナ・コンシェルジュデスクが使えます。
そのほかにも、プラチナカードだけの限定特典や、年会費の元を十分に取れる優待が充実していることから、コストパフォーマンスが高いプラチナカードとなっています。
ビジネスカードですので、追加カードを発行し、従業員にプラチナカードを持たせることも可能です。
この記事では、JCBプラチナ法人カードの持つ優待特典をわかりやすく解説します。
目次
プラチナ・コンシェルジュデスクが無料
プラチナカードを使う最大のメリットは、プラチナ・コンシェルジュデスクが利用できることだと、多くの経営者は口にしています。
いつでもコンタクトが取れる「秘書」として、24時間365日いつでも利用可能。もちろん、何度使っても利用料は無料です。
プラチナ・コンシェルジュデスクでは、レストランやホテル、航空券、そしてゴルフ場の予約を代行してもらえます。
また、出張先の近くでおすすめのレストランを聞いたり、急な会食が入った場合でも、そのシチュエーションに最適なお店を提案し、予約してくれます。
ただの予約センターではなく、「相談に対する柔軟な対応・提案」をしてくれることが、プラチナ・コンシェルジュデスクの最大の利用価値です。
多忙な経営者にとっては、この特典だけでも年会費以上の価値があると思います。
世界の空港ラウンジを無料で使う
プライオリティ・パスを持っていると、国内・海外の空港ラウンジが無料で使えます。
通常は、特定のグレードの航空券を持っている人だけが利用できる空港ラウンジですが、プライオリティ・パスの保有者であれば、世界148ヶ国、1,500ヶ所以上のラウンジが利用可能となります。
私もプライオリティ・パスを保有しています。下記はタイのスワンナプーム国際空港で撮影した「ファーストクラスラウンジ」です。
空港ラウンジでは、バーカウンターでお酒を飲んだり、軽食やフリードリンクなどの設備も充実しています。もちろん、高速Wi-Fiによる無料インターネット接続も可能です。
エコノミークラスのチケットでも、プライオリティ・パスを持っているとファーストクラスラウンジでくつろげます。
プライオリティ・パスは通常329ドルの年会費がかかりますが、JCBプラチナ法人カードの会員であれば、完全無料で手に入れることができます。
ただし、JCBプラチナ法人カードでプライオリティ・パスを利用するには、以下の3点に注意が必要です。
- 無料ですが別途申し込みが必要です
- 同伴者のラウンジ入室は1名につき2,200円(税込)がかかります
- 本会員のみ利用可能。追加カードでは発行できません
コース料金が半額になるグルメ・ベネフィット
JCBプラチナ法人カードならではの「グルメ・ベネフィット」は、予約したコース料理が1名分無料になるというサービスです。
JCBが提携している所定のレストラン、所定のコース料理が対象です。2名以上の予約で1名分が無料になるので、2名での利用ならコース料金が実質半額となります。
無料になる1名分のコース料理の費用は、基本的に店舗側が負担してくれているそうです。
これは、レストラン側にとってプラチナカード会員に自分の店を一度試してもらいたいという考えから、提供されているとのこと。
実質半額で試しに一度利用してみて、満足いただけたら別の会食などで自分のお店を使ってください。ということですね。
プライベートでの利用、ビジネスの会食を問わず、高級レストランで食事をする機会が多い経営者にとって、グルメ・ベネフィットは大きな武器となります。
この特典だけでも十分、年会費の元を取ることが可能です。
逆に言うと、1年間にほとんど高級レストランや料亭に行かないという方は、JCBプラチナ法人カードの利用メリットが大きく半減してしまいます。
グルメ・ベネフィットはそれくらい強力な特典です。
カード利用でポイントが貯まる
JCBプラチナ法人カードはポイント還元率の高いクレジットカードではありません。
カード利用金額1,000円ごとに1Oki Dokiポイントが貯まります。Oki Dokiポイントは1ポイント=5円の価値があるので、実質的なポイント還元率は0.5%です。
しかし、JCBプラチナ法人カードは歴史ある「JCB ORIGINAL SERIES」のなかの一枚ですので、JCBのプロパーカード独自のポイントアップ施策が多数あります。
※プロパーカードとは、提携カードではなくJCBが直接発行している、ステータスの高いクレジットカードのことです。
- 海外利用はポイント2倍(還元率:1%)
- JCB ORIGINAL SERIESパートナーでポイントアップ
JCB ORIGINAL SERIESパートナー(提携店)の一例
- ポイント20倍(還元率:10%)
- スターバックスなど
- ポイント3倍(還元率:1.5%)
- Amazon.co.jp、高島屋など
- ポイント2倍(還元率:1%)
- ビックカメラ、タイムズパーキング、アポロステーション、やよい軒、成城石井など
※スターバックスでのポイント20倍は、スターバックスカードへのオンライン入金・オートチャージが必要、プレミアム会員限定。プレミアム会員以外の場合はポイント10倍。
事務用品や消耗品、場合によっては仕入れをAmazon.co.jpで行っている会社も多いと思います。アマゾンでJCBプラチナ法人カードを使うと、利用金額の1.5%のポイントが貯まります(通常の3倍)。
経費の支払いとしてAmazonで年間200万円以上の決済を行うと、1.5%還元で3万円(年会費)相当のポイントが貯まるため、年会費の元が取れる計算です。
そのほか、高島屋やセブン-イレブン、主要なガソリンスタンドでもポイントアップがありますので、日常の生活費や経費の支払いでも大いに活躍できるクレジットカードです。
Oki Dokiポイントはマイルや他社ポイントに交換可
JCBプラチナ法人カードの利用で貯まる「Oki Dokiポイント」は、1ポイント=約5円相当の価値があります。
さまざまなカタログギフトや航空会社のマイル、他社ポイントとの交換が可能です。
1Oki Dokiポイントを5ポイントと交換
- ジョーシンポイント
- ビックポイント(ビックカメラ)
など。
このほか、nanacoポイントやWAONポイント、楽天ポイントやdポイントなどと交換することもできますが、交換レートが下がるのでおすすめしません。
航空会社のマイルと交換(1Oki Dokiポイントあたり)
- ANAマイル:3マイル
- JALマイル:3マイル
- デルタ航空 スカイマイル:3マイル
- ANA SKY コイン:3マイル
航空会社のマイルは、購入座席によって1マイルあたりの価値が変わりますが、おおむね1マイルあたり3円相当での見積もりが妥当かと思います。
仮に、1マイル=3円として換算した場合、マイル交換時のJCBプラチナ法人カードのポイント還元率は0.9%となります。
最高1億円の旅行保険・ショッピング保険で安心を買う
クレジットカードにはさまざまな旅行保険・ショッピング保険が付いています。
ビジネス利用を目的としている場合、このような保険が充実しているクレジットカードは特に心強い味方となります。
JCBプラチナ法人カードでは、国内・海外ともに最高1億円の旅行傷害保険が付いています。
出張中に万が一のトラブルがあっても、旅行傷害保険がしっかりとカバーしてくれるので安心です。海外旅行の際も、空港の自動販売機や旅行代理店で保険を購入する必要はありません。
また、飛行機の遅延や機材トラブルが起こった場合も、手厚いサポートが提供されます。
- 寄託手荷物紛失費用保険金(衣類購入費等):最大4万円
- 寄託手荷物遅延費用保険金(衣類購入費等):最大2万円
- 出航遅延費用等保険金(食事代):最大2万円
- 乗継遅延費用保険金(客室料・食事代):最大2万円
別のカード会社での話ですが、私も過去に一度、海外出張時から帰国するとき、台風で飛行機が飛ばずに困ったことがあります。
このときに、クレジットカードの保険を使うことで、最大2万円分の食事代が保険金で支払われることが確認できたため、リッツ・カールトンホテルで予想外のグルメを楽しむことができました。
何らかのトラブルが生じたときは、まずクレジットカードのサポートデスクに電話を入れて、適用できる保険があるかどうか確認することをおすすめします。
また、海外を飛び回っている私の友人の話では、出張先で体調不良になっても、クレジットカードの保険で医療費がいつも無料になるそうです。
海外では食事や水が身体にあわずに下痢になってしまうことも少なくありません。そうした状況でも、付帯保険があれば安心できます。
高額な設備もショッピング保険があると安心
そのほか、JCBプラチナ法人カードには以下の保険が付いています。
- 国内・海外ショッピングガード保険:最高500万円
海外での仕入れや、高額な設備の購入でも、クレジットカードで支払えるケースがあります。
このような場合、補償額が最高500万円のJCBプラチナ法人カードで支払いをしておくことで、万が一の初期不良や返品不可のトラブルが生じた場合のリスクヘッジになります。
旅行関連保険、ショッピング保険ともに保険料は無料です。別途、申込も必要ありません。
従業員のETCカードも無料で発行できる
営業で車に乗る機会が多い社長や営業マンも多いと思います。
あまり知られていませんが、JCB法人カードは「ETCカードを年会費無料で複数枚発行できる、貴重なカード会社」です。
ほかのカード会社は大抵、ETCカードに年会費がかかったり、年会費無料に一定の条件がつきます。
しかし、JCB法人カードに関しては、ETCカードの年会費は永年無料です。
また、従業員や営業マンに配布するために、複数枚のETCカードを発行することも可能です。
あまりに発行枚数が多い場合は審査でNGになることもあるようですが、基本的には何枚発行してもETCカードの年会費は一切かかりません。
会社全体のETCカード利用額は一括して代表カードで精算される仕組みです。
誰が、いつ、いくらの経費を使ったかが明確になるため、経費の透明化が実現できます。
社員にETCカードや追加カードを持たせることで、経費の不正請求を防ぐ効果もあります。
電子マネーQUICPayが使える
これまで、JCB法人カードは電子マネー「QUICPay(クイックペイ)」に未対応でしたが、現在はすでに対応済みです。
電子マネー「QUICPay」は全国のコンビニやスーパー、ガソリンスタンドなどで普及しています。
カードまたは携帯電話をかざすだけで、暗証番号不要で支払えます。
JCB法人カードでもApple Pay、Google Payが利用可能です。
カード表面に「CORPORATE」と表示されており、カード表面または裏面のカード番号が「354」から始まるカードが対象です。
「CORPORATE」と表示されていても、カード番号が「355」からはじまるものは対象外です。
3万円の年会費は経費で落とせます
JCBプラチナ法人カードの申込み対象者は、法人または個人事業主で18歳以上の方です。
繰り返しとなりますが、JCBプラチナ法人カードの年会費は33,000円(税込)です。従業員向けの追加カードは1枚あたり6,600円(税込)で発行できます。
決して安くはないですが、これまで述べてきたように、年会費の元を取れる特典や優待がたくさん用意されていますので、使う人が使えば「これほどお得なカードはない」というくらいメリットのあるビジネスカードです。
なお、ビジネスクレジットカードの年会費は経費で落とせます。
また、JCBが発行するビジネスカードのなかでは、このカードが最高ランクになりますので、クレジットカードのステータスも申し分ありません。利用シーンを問わず、ビジネス・プライベートで使えます。
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