STORES決済の手数料と評判、Airペイとの比較
執筆者:川原裕也 更新:
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Coiney(コイニー)を使うと、お店の支払手段として、手軽にクレジットカード決済を導入できます。
コイニーの新しい製品「Coineyターミナル」では、クレジットカードだけでなく、各種電子マネーの支払いにも対応しました。
様々なキャッシュレス決済が1台の端末で利用できるため、レジ前もすっきりします。
2021年10月4日:
Coiney(コイニー)は「STORES決済」に名称変更されました。本記事は名称変更前に書かれた記事・情報です。
電子マネー・クレジットカードなど、支払い手段が多様化したことで、レジ前に何台もの決済端末を設置しているお店をよく見かけます。
しかし、レジ前がごちゃっとしているのは、見栄え的にも良いとはいえません。
コイニーターミナルを導入することで、1台の端末であらゆる支払手段に対応できます。
端末はとてもコンパクトで場所を取りません。また、決済データはPOSレジアプリなどと連携することも可能です。
この記事では、キャッシュレス支払い「Coiney(コイニー)」のメリット・デメリットを詳しく解説します。
また、決済手数料を実質無料にするやり方についても言及します。
目次
コイニー 3つの製品
コイニーには現在、3つの製品・サービスがあります。
店舗運営者が主に利用するのは「Coineyターミナル」と呼ぶカードリーダーです。
この他に、QR決済用のソフトウェア「Coineyスキャン」と、オンライン決済サービス「Coineyペイジ」があります。
Coineyターミナルについては後ほど詳しく取り上げます。まずは、Coineyスキャンと、Coineyペイジについて簡単に説明しておきます。
Coineyスキャン:QRコード決済用アプリ
Coineyスキャンは、QRコード決済に対応するためのモバイルアプリです。
現時点では、中国で普及している「WeChat Pay(ウィチャットペイ)」にのみ対応しています。
今後、LINE PayやPayPayといった国内の主要QRコード決済にも対応することを期待したいですね。
中国の訪日客は、QRコード決済の利用率が非常に高いです。
彼らがQRコード(2次元バーコード)が表示されたWeChat Payの画面を起動し、私たち店舗運営者はそのQRコードを「Coineyスキャン」アプリで読み取るだけ。
これで、決済手続きは完了です。
Coineyスキャンのモバイルアプリは、iPhone・iPad・Androidのすべてに対応しています。
お手持ちのスマホ・タブレットを使ってQRコード決済を導入できるため、初期費用や端末購入費は一切かかりません。
必要なコストは、Coineyスキャンを利用した時の決済手数料のみです。
利用にあたっては審査が必要です。申込み後、最短3営業日で利用開始できます。
Coineyスキャンのスペックは?
- 初期費用・月額利用料:無料
- 対応サービス:WeChat Pay
- 決済手数料:3.24%
Coineyペイジ:オンライン決済サービス
Coineyペイジは、オンライン決済に特化したサービスです。
利用方法は極めて簡単です。
- 請求金額などを入力した決済ページを作成
- 決済ページのURLを顧客にメール送信
- 顧客はオンラインでクレジットカード決済できる
- 支払い後のレシートもメールで自動送信
コイニーペイジを使うことで「決済用ページ」を誰でも簡単に作成できます。
ページ作成後、そのページにアクセスするためのURLを顧客にメール送信。メールを受け取った顧客は、そのページにアクセスしてオンラインでクレジットカード支払いができるという流れです。
コイニーペイジは、例えばスカイプなどを用いたオンラインでのレッスン・相談・コンサルティングなどの支払いにも使えます。
利用イメージはこのような感じです。
もちろん、セキュリティにもしっかり配慮しており、ITが苦手な小規模事業者でも安心して利用できます。
Coineyペイジのスペックは?
- 初期費用・月額利用料:無料
- 対応ブランド:Visa・MasterCard
- 決済手数料:3.24%
Coineyターミナルでできること
Coineyの主要製品は、クレジットカード・電子マネー支払いに対応できる「Coineyターミナル」です。
電子マネー支払いに対応しているのは、iPhone・iPadのみです。(Android非対応)
Coineyを使って電子マネー決済の導入を予定している場合は、iPhoneまたはiPadの導入をお願いします。
分割払いやレシート発行に対応
Coineyターミナルでは、クレジットカードの1回払い、2回払い、リボ払いに対応しています。
分割払いに対応することで、カード決済を希望する顧客のニーズに応えることができる、高額な商品でも購入してもらいやすくなるといったメリットがあります。
また、支払い方法に関係なく、取引履歴はすべてデータ化して保存されます。
このデータは外部の「POSレジアプリ」、「会計ソフト」、「レシートプリンタ」と連携できるので、クレジットカードや電子マネー支払い時の控えを希望するお客さまには、紙のレシートを発行することも可能です。
もし、顧客のメールアドレスがわかっていれば、レシートをメールで送信することもできます。
入金サイクルは少し遅め
入金サイクルは少し遅めです。また、10万円未満の出金には振込手数料がかかります。
- 1~5日の売上:当月15日より引き出し可
- 6~10日の売上: 当月20日より引き出し可
- 11~15日の売上:当月25日より引き出し可
- 16~20日の売上:当月末日より引き出し可
- 21~25日の売上:翌月5日より引き出し可
- 26~末日の売上:翌月10日より引き出し可
上記をまとめると、売上発生から最短10日、最長14日後から「振込依頼」が可能となります。
振込依頼を行ってから、1・2営業日で銀行口座へ着金します。
振込手数料は、入金額が10万円以上なら無料、10万円未満の場合は1回あたり200円です。
売上金額が少なく、振込手数料を抑えたい場合は、振込依頼を行う回数を減らすことで、売上金をまとめて振り込んでもらうことも可能です。
Airペイとの比較
複数のクレジットカード・電子マネー支払いを1台の端末で行える類似サービスとして「Airペイ」の存在があります。
Coiney・Airペイにはサービススペックに大きな違いはありませんが、QRコード決済ではAirペイの方がやや先行している印象を受けます。
もちろん、Coineyも近いうちにQRコード決済に対応してくると思われるので、どちらを選択しても大差はありません。
コイニーとAirペイの違い(記事執筆時点)を整理しておきます。
なお、決済手数料はどちらも同じです。
コイニーがAirペイに勝る部分
- 売上の入金口座にゆうちょ銀行を指定できる
- 売上金の振込先に関係なく、毎月6回の振込依頼ができる
Airペイには、売上金の入金口座にゆうちょ銀行が使えないというデメリットがあります。
また、月6回の入金サイクルが実現できるのは、一部の金融機関に限られます。(みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行を選ぶと月6回の入金)
対象となる金融機関以外を選んだ場合は、毎月3回の入金となります。
一方、コイニーなら金融機関を問わず入金サイクルは毎月最大6回なので、お店の資金繰りはより安定しやすいです。
Airペイに軍配が上がる部分
- QRコード決済:PayPay、LINE Pay、d払い、アリペイに対応済み
- 電子マネー:Apple Pay、iD、QUICPayに対応済み
- POSレジアプリ「Airレジ」との連携が行いやすい
- 売上金の振込手数料が0円(金額に関係なく)
Airペイの最大のメリットは、対応している決済サービスがCoineyよりも豊富である点です。
また、売上金額に関係なく振込手数料が無料というのも嬉しいです。(コイニーの場合は、10万円以上の入金で振込手数料が無料)
Airペイを運営しているのはリクルートです。グループ会社のリクルートライフスタイルが「Airレジ」という人気のPOSレジアプリを提供していることから、レジアプリとの連携が容易に行える点も強みとなっています。
▼Airペイの詳細記事はこちら
コイニーの利用料金
コイニーターミナルの決済手数料は以下の通りです。
- クレジットカード(3.24%)
- Visa・MasterCard・American Express・Saison
- クレジットカード その2(3.74%)
- JCB・Diners Club・Discover
- 電子マネー(3.24%)
- Suica、PASMO、ICOCAなどの交通系ICカード全般。
※カッコ内は決済手数料(税込)
※前述のとおり、Coyneyペイジ、Coineyスキャンの決済手数料は一律3.24%です
通常は、これに加えて「端末購入費用19,800円」が必要なのですが、現在は無料キャンペーンを実施していますので、初期費用はかかりません。
キャッシュレス・消費者還元事業への登録で決済手数料は2.16%に
2019年10月から実施される「消費税増税」にあわせて、9ヶ月間の大規模キャンペーンが行われます。
キャッシュレス・消費者還元事業の加盟店に登録すると、2019年10月1日~2020年6月30日まで、決済手数料が2.16%に引き下げられます。
▼キャッシュレス・消費者還元事業 主な特典
- 通常3.24%の決済手数料を2.16%に引き下げ
- Coineyターミナルの端末代が0円に(通常価格19,800円)
- キャッシュレス支払いを利用した消費者には5%の還元(Coineyが対応)
※実施期間:2019年10月1日~2020年6月30日
※Discover、WeChat Payによる決済は手数料引き下げの対象外
クレジットカード・電子マネーなどのキャッシュレス支払い導入を拒む理由は、やはり「決済手数料(コスト)」にあります。
しかし、下記の方法を実行することで、実質的には決済手数料を無料にしながら、キャッシュレス支払いの導入が可能です。
まず、2019年10月1日から店頭の商品価格を2.16%値上げします。つまり、決済手数料相当額を顧客に転嫁するのです。
これで、Coineyターミナルを導入しても、店舗事業者のふところは痛みません。(消費税増税に合わせて、増税分の2%も含め、計4.16%の値上げをしても良いでしょう)
販売商品や飲食・サービス料を値上げすると、その分お客さんが減ってしまうの心配があります。
しかし、この点は問題ありません。
2019年10月1日から9ヶ月間にわたって、キャッシュレス決済を利用した消費者は、利用額の5%分の還元を受けることができます。
還元の手続きはCoineyが行います。また、還元の原資は政府の補助金によってまかなわれますので、店舗事業者の負担は一切ありません。
つまり、店舗事業者は2.16%の値上げを実施し、決済手数料分をカバーする。
その分、消費者にとっては損になりますが、消費者は5%の還元を受けられるので、商品・サービスが値上げされても、実質2.84%の恩恵が受けられる。
これが、決済手数料を実質無料にしながら、キャッシュレス決済を導入する方法です。
もちろん、2020年6月30日以降は、決済手数料も通常の3.24%に戻りますし、消費者も5%の還元を受けることができなくなります。
しかし、キャッシュレス支払いの導入を継続するかどうかは、その時に改めて考えても遅くはないと思います。
少なくとも、2019年10月1日から9ヶ月間は、キャッシュレス決済を導入しているお店の方が、圧倒的に売上を獲得しやすくなるはずです。
なぜなら、5%還元が受けられる消費者が、キャッシュレス導入店を優先的に利用すると考えられるからです。
申込みに必要な書類
Coiney導入にあたり、必要な提出書類は以下の通りです。
- 本人確認書類(いずれか1点)
- 運転免許証、健康保険証、パスポート、住民票の写しなどが使えます。
- 事業内容がわかる資料
- ホームページのURLやキャプチャ画像、お店のパンフレット等。詳しくは下記の米印を参照。
※法人の場合は、本人確認書類の代わりに、法人番号を提出します。
※「事業内容がわかる資料」には、店舗実態(住所・販売方法・集客方法の記載)と取り扱い商材(料金価格の記載)が必要です。

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