個人事業主の青色申告ソフト比較!マネーフォワードクラウド確定申告かfreeeかやよいの青色申告か

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個人事業主の確定申告ソフト

個人事業を営む上で、結構面倒だと感じるのが確定申告です。

青色申告特別控除の65万円が魅力的で青色申告をしてみたものの、日々の帳簿付けが大変で領収書が溜まったり。。。

また、顧問税理士に帳簿付けなどをお願いする場合でも、個人事業主にとっては顧問料が大きな負担になることも少なくありません。

しかし最近では、ITの力によって会計の知識がない人でも半自動的に仕訳(帳簿付け)ができてしまう「クラウド会計ソフト」が支持されています。

特に個人事業に強みを持っているfreeeは、利用事業者数が100万社を突破しています。クラウド会計ソフトを導入することで、大幅な業務効率化とコスト削減が実現できます。

今回は、代表的なクラウド型の青色申告ソフト「マネーフォワードクラウド確定申告・freee・やよいの青色申告(白色申告)オンライン」の3つを比較しました。

中小企業や有限会社など、法人向けソフトの比較は下記の記事をご参照ください。

法人向けはこちら:クラウド会計ソフトのfreee、マネーフォワードクラウド会計、弥生会計オンラインはどれがいい?

クラウド確定申告ソフトの料金とラインナップ

会計

まず、クラウド確定申告ソフトの料金やそれぞれのプランについてまとめます。

会計ソフトのなかには「無料プラン」を用意している場合もありますが、あくまでも「お試しプラン」となるので、本格的に使うには有料プランが必要です。

会計ソフト名・プラン 月額 年払い
freee スターター 1,628円 12,936円
freee スタンダード 2,948円 26,136円
freee プレミアム なし 43,780円
やよいの白色申告オンライン フリー 0円 0円
やよいの白色申告オンライン ベーシック なし 10,120円
やよいの白色申告オンライン トータル なし 18,480円
やよいの青色申告オンライン セルフ なし 9,680円
やよいの青色申告オンライン ベーシック なし 15,180円
やよいの青色申告オンライン トータル なし 26,400円
マネーフォワードクラウド確定申告 パーソナルミニ 1,408円 11,880円
マネーフォワードクラウド確定申告 パーソナル 1,848円 16,896円
マネーフォワードクラウド確定申告 パーソナルプラス なし 39,336円

※いずれも10%の税込価格です。

※やよいの白色申告オンライン ベーシックはキャンペーン実施中で1年間無料・トータルプランも初年度半額キャンペーン中。
※やよいの青色申告オンライン セルフプラン・ベーシックプランはキャンペーン実施中で1年間無料。トータルプランは1年間半額キャンペーン実施中。

特徴やメリット・デメリットのまとめ

freee、やよいの青色申告(白色申告)オンライン、マネーフォワードクラウド確定申告について、それぞれが持つ特色やメリット・デメリットをまとめます。

freee(フリー)

freee

クラウド型会計ソフトではNo.1シェアを誇っているのがfreee(フリー)です。

freeeは特に個人事業主に人気と言われており、会計だけでなく開業支援から税務サポート補償など、サポートも充実しています。

弥生会計、会計王、勘定奉行、やるぞ!青色申告、JDL、PCA、MJSのデータを読み込めるので、現在これらの会計ソフトを使っているのであれば、すぐにfreeeに移行できます。

料金プランの違い
無料お試しプランはデータの保存期間が1ヶ月間になっているので、本当にお試しでしか使えません。

手軽にfreeeを導入できるのが「スターター」プランです。基本的な仕訳や確定申告・決算書の作成はこのプランでも十分行えます。

ただし、スタータープランでは「消費税の申告ができない」というデメリットがあります(2024年4月1日までは利用可)。

個人事業主の場合、2年前の売上高が1,000万円を超えると課税事業者となり消費税の納税義務が発生します。これくらいの売上規模になったら、スタンダードプラン以上にアップグレードする必要があります。

スタンダードプランはfreeeのもっとも代表的なプランです。

資金繰りレポートや現預金レポートなど経営に役立つデータがグラフで閲覧できるほか、請求書の機能が大幅に強化されています(定期請求・合算請求に対応)。

個人事業主が普通に使う程度であれば、スタンダードプランで十分だと思います。

freeeの最上位プランとなるのが「プレミアム」プランです。

そのほかのプランでは「メール・チャット」のみのサポートとなりますが、プレミアムプランは電話サポートや税務調査サポート補償が受けられます

また、経費精算機能で従業員が送付したレシートに対して、経費として使えるのかという「承認」判断ができます。自営業者や経理担当者が「承認」するとすぐに自動仕訳に反映されます。

スマホのカメラでレシートを作成し、それを領収書として保存する「電子帳簿保存法」にも対応。

電話サポートが欲しい方や、複数人で操作・閲覧権限を設定したいという事業者におすすめのプランです。ただし、年額43,780円と個人事業主が使う確定申告ソフトとしては高めです。

freeeはほかのクラウド会計ソフトと同様に、ネットバンキングやWEB明細のデータを自動的に取り込んで仕訳をしてくれます。訂正した仕訳は自動学習し、次回からより正確な自動仕訳ができるようになります。

また、請求書の作成・管理機能が組み込まれているので、freeeを導入するだけで請求書のクラウド化も実現できます。

通常、請求書作成ソフトは有料なので、追加で料金がかかってしまいますが、freeeなら月額利用料の範囲で高機能な請求書の作成・管理機能が使えます

ただし、個人事業主が一人で使うには十分な機能を有している「スタンダード」プランで比較すると、ほかの会計ソフトよりも高めなのがデメリットです。

また、freeeは仕訳方法が独特なので、簿記や会計の知識がない人でも使いやすい設計になっています。一方で、複式簿記や会計の知識がある人にとっては、freeeの独自の画面は逆に使いにくいという意見もあります。

逆に、やよいの青色申告オンラインやマネーフォワードクラウド確定申告は、よくある複式簿記の入力方法を踏襲しています。

クラウド会計ソフトfreee 無料お試しはこちら

やよいの青色申告(白色申告)オンライン

やよいの白色申告オンライン

弥生会計では、青色申告用と白色申告用でサービスを完全に分けており、それぞれに2つのプランが用意されています。

料金プランの違い
白色申告には、ずっと完全無料で使える「フリープラン」と電話サポートの付いた「ベーシックプラン」、そして仕訳や確定申告などの業務相談も可能な「トータルプラン」があります。

青色申告には、最初の1年間は無料で使える「セルフプラン」と、電話サポートの付いた「ベーシックプラン」、そして仕訳や確定申告などの業務相談も可能な「トータルプラン」があります。

セルフプランを選択しても機能制限はなく、ソフトとしての違いはどちらでも同じです。ベーシックプランには「電話・メールサポート」といったサポートが含まれます。

最上位プランとなる「トータルプラン」では、仕訳や確定申告、消費税改正、そしてマイナンバーなどの経理業務に関する相談もできます。

会計ソフトを使うのが初めての方や、簿記のことがまったくわからないという方はサポート付きのトータルプランがおすすめです。

これまでは購入段階で「Windows用・Mac用」を選択する必要がありましたが、クラウド型の確定申告ソフトなので、Windows・Macを問わずに使えます。

また、モバイルアプリで仕訳ができるので、移動中でもスマートフォンを使って、すぐに購入した備品の仕訳をすることが可能です。

クラウド確定申告ソフトの強みはデータの自動取り込み・自動仕訳にあります。

YAYOI SMART CONNECTに情報を登録しておくだけで、ネットバンキングの取引明細やクレジットカードのWEB明細からデータを抽出し、自動的に帳簿に反映してくれます。

また、レシートをスキャナで読み取ったり、スマホのカメラで撮影するだけで、自動的に仕訳ができる機能も導入されています(こちらはまだ精度に問題はありますが)。

取り込んだデータは自由に修正できますし、現金取引など、すべて手動で仕訳を入力することもできます。

一度登録した仕訳は、やよいの青色申告オンラインが自動的に学習します。最初の取り込みで間違っていても、それを修正してあげるだけで、次回から正確な仕訳が行えるので、使えば使うほど賢くなります。

帳簿が完成したら、決算書の作成もすぐに完了します。e-Taxに対応しているのでそのままWEBで確定申告をすることも可能です。

データの取り込みが簡単なので、領収書や取引明細を溜めることなく、リアルタイムで処理できます。

毎日、最新の帳簿が出来上がるので、正確なレポートを作ることができ、現時点での売上や支出がどれくらいあるのかが、ひと目で把握できます。

やよいの青色申告オンラインを選ぶ最大のメリットは、なんといっても「やよい」ブランドであることです。弥生会計はこれまでに多くの利用者実績があるので、個人事業主の方でもずっと弥生を使ってきたという方も多いと思います。

すでにやよいの青色申告や白色申告を使っている方でも、簡単にデータをクラウドに移行できるので安心です。

また、白色申告については「フリープラン」が用意されており、すべての機能が完全無料で使えます。白色申告の確定申告ソフトを探しているなら、やよいの白色申告オンラインで決まりです。

やよいの青色申告オンライン 無料お試しはこちら

マネーフォワードクラウド確定申告

マネーフォワードクラウド確定申告

ラクすぎる会計ソフトとしてテレビCMでも話題のマネーフォワードクラウド確定申告。

1ヶ月の無料お試しができるのもマネーフォワードクラウド確定申告の特徴です。自動取り込みで連携できる金融機関が他社よりも多いと評判です。利用者数はfreeeに続いて2番目。

料金プランの違い

マネーフォワードクラウド確定申告は、確定申告と、請求書作成・給与計算・経費精算・マイナンバー管理、勤怠管理の5つのバックオフィスサービスと連携しています。

確定申告ソフトだけを単品で導入することはできません。

個人向けには3つの料金プランがあり、消費税、請求書作成関連の機能に差が設けられています。

最安プラン「パーソナルミニ」では、確定申告ソフトの一部の機能と、請求書作成・管理ツールの一部の機能が利用できます。

機能制限がありますが、コストを抑えて確定申告をしたい方は、このプランで十分だと思います。

もちろん、その他の製品「経費精算・給与計算・マイナンバー管理」ツールに関しては、すべての機能が利用可能です。

上位プランとなる「パーソナル」は、確定申告ソフトと、請求書作成・管理ツールのすべての機能が使えます。請求書作成ツールも積極的に使っていきたい方には、こちらのプランがおすすめです。

最上位プラン「パーソナルプラス」ではさらに、「あんしん電話サポート」が付いています。ソフトの使い方に不安を感じる方は、いつでも電話で問い合わせができるこのプランがおすすめです。

また、「パーソナルプラン」が無料で利用できる、1ヶ月無料トライアルが可能です。

私の会社でも法人向けの「マネーフォワードクラウド会計」を使っていますが、マネーフォワードクラウドシリーズは連携に力を入れているのが特徴です。

たとえば、ほかの会計ソフトからマネーフォワードクラウド確定申告に乗り換えたいと思った場合、現在利用している会計ソフトのファイル(CSV)を読み込ませるだけで、すぐに移行が完了します。

弥生会計、会計王、勘定奉行、やるぞ!青色申告、freee、JDL、PCA、財務応援、ミロク、A-SaaS、CASH RADAR、インフォマート、flam、TKCを使っている人は、簡単にマネーフォワードクラウド確定申告に乗り換えることができます。

また、マネーフォワードクラウド確定申告はほかのソフトウェア形式でファイル出力できるので、「弥生形式」などでファイルを出力すれば税理士との連携も取りやすいです。

銀行やクレジットカードのWEB明細を自動的に取り込んで仕訳してくれる、仕訳を訂正するとそれを学習してどんどん賢くなる。この点はほかの会計ソフトと同様に、マネーフォワードクラウド確定申告の目玉となる機能です。

マネーフォワードクラウドが圧倒的に優れているのは、自動取り込みの連携ができる金融機関がダントツで一番多いことです(記事執筆時点で2,400社以上)。

決算書、確定申告書もすぐに作成でき、それとは別に収入・支出などが把握できるレポート機能もあります。

レポートはスマホアプリでも確認でき、経営の改善に役立てられます。もちろんクラウド型の確定申告ソフトなので、Windows・Mac・タブレットでも利用可能です。

マネーフォワードクラウド確定申告はスペックも高くデメリットは特にありません。1ヶ月お試しで使ってみて、直感的に使いやすいかどうかに尽きます。

利用者の口コミ情報

クラウド会計ソフト利用者の意見

マネーフォワードクラウド確定申告、やよいの青色申告・白色申告オンライン、freeeを使っている人の口コミをまとめます。

MFすでに使ってるしマネーフォワードクラウド確定申告とfreee迷ったけど後者の方がヘルプが充実してて良さそうだった

— いとおちゃん (@i315)

私は『やよいの青色申告オンライン』を今年から使い始めましたが、初心者向けで使いやすいです!今年一年は無料で使えるので様子見してます (^^)

— ゆき村@まったり (@yukimura366)

確定申告ソフトを弥生クラウドからマネーフォワードクラウドに乗り換えて4か月経った。MFのほうが自動仕訳の精度が良くて取り込みが速いから帳簿が捗る。

— さくらこ@豆乳飲料 (@af_sakurako)

人生ではじめての確定申告してるけどMFクラウドとかいうソフト便利すぎるんだけど

多くの人に共通している口コミが、「従来型の確定申告ソフトよりもクラウド型にしてよかった」ということです。

やはり、これまでのような手動入力から自動取り込みにするだけでも、生産性は大幅に上がります。私もクラウド会計ソフトを使っていますが、数字の入力ミスがないという点も大きいです。

3社の口コミを比較してみて、もっとも評判だったのがマネーフォワードクラウド確定申告です。何よりも使いやすいという意見が多かったです。

freeeも使いやすさにおいてはマネーフォワードクラウド確定申告と同じくらい評価が高かかったのですが「営業の電話がしつこい」という声がちらほら。。。

せっかくクラウド確定申告ソフトを使って業務効率を改善できても、その分を営業の電話に費やさなくてはならないのは本末転倒です。この点はぜひ改善していただきたいです。

一方で、評判があまり良くなかったのがやよいの青色申告・白色申告オンラインです。使いやすいという意見はたくさんあったのですが、画面が「重い」という口コミが多数。

同じような口コミが法人向けの会計ソフト「弥生会計オンライン」でも言われているのですが、やよいの青色申告・白色申告オンラインは弥生会計オンラインに先行して数年前からリリースされています。

それでも未だに「重い」という意見が目立つことを考えると、改善にはもう少し時間がかかるのかもしれません。

とはいえ、白色申告なら完全無料、青色申告なら1年目が無料もしくは半額で利用でき、かつ2年目以降も他社の確定申告ソフトよりも安価に使える「やよいの白色申告・青色申告オンライン」は選択価値のある製品だと思います。

→やよいの白色申告・青色申告オンラインを無料で試す

クラウド確定申告ソフトの良いところは、税制改正なども含めて常に最新版に自動アップデートされるということです。

今は少し使いづらくても、時間が経つに連れて機能の改善がどんどん行われるので、将来的には使いやすくなる可能性は十分あります。

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
26歳の時に右も左もわからない状態で個人事業主になりました。2年後、株式会社クートンを設立し、現在10期目です。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「1億人の投資術」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、疾風 AI がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

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