中小企業が専門業務をクラウドソーシングにアウトソーシング(外注)する方法
執筆者:川原裕也 更新:
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ビジネス書を読んでいると「主要業務ではない仕事をアウトソーシングすること」の大切さが書かれています。
たしかに、環境の変化が激しい今の時代は、多くの従業員を抱え込むよりもスリムで無駄なのないメンバー構成にするのが望ましいと言えます。
具体的には、より競争力を高めるために直接利益を生み出す技術者などを増やし、一方で直接利益を生み出さない経理や清掃員といった間接業務をアウトソーシングして外部に委託するというイメージです。
このような形にすることで、中小企業はより売上を高めることができ、さらにコスト削減が実現できます。
最近は給与計算などの経理業務に関しては、小さな会社からの依頼も請け負ってくれるアウトソーサーが登場していますので、一度探してみることをおすすめします。
実際、私の経営する会社もほぼ個人会社のようなものですが、アウトソーシングを上手く活用して事業を展開できています。
目次
クラウドソーシングを活用することで業務効率化
クラウドソーシングという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
最近は様々なソフトウェアの「クラウド化」が進んでいますが、こちらで言われているのは「雲」を表すものです。
一方で、クラウドソーシングの「クラウド」は「群衆」を意味しています。
不特定多数または特定の群衆に業務をアウトソーシングできるのが、クラウドソーシングのメリットです。
クラウドソーシングサイトには、数多くの個人事業主や一般の方が登録しています。個人事業主として活動しているウェブデザイナーの方もいますし、弁護士や税理士のような士業の方も登録しています。
一般人の中には、エクセルやワードの簡易操作ができるという方から、大企業で専門的な経理業務をバリバリこなしていたが、結婚を機に専業主婦になったので会社を退職し、自宅でスキマ時間にできる作業を探しているという方もいます。
私たち中小企業は、クラウドソーシングサイトの中から条件に見合う人を探して、気軽に専門家や一般の方に業務を発注できます。
代表的なクラウドソーシングサイトは、ランサーズやクラウドワークスです。
アウトソーサーに発注するよりも低コスト
クラウドソーシングに登録しているのは、主に個人の方々です。
ですので、経理業務や給与計算を請け負うアウトソーシング会社に依頼するよりも、低コストで仕事を発注できます。
個人の方々とは言っても、「結婚を機に退職した、専門的な知識を持つ主婦」のような人もいるので侮れません。
また、専門家であれば給与計算ソフトや会計ソフトを導入しているのが普通なので、自社でそういった専門ソフトを導入しなくても良いメリットもあります。
現状、クラウドソーシングにはあらゆる知識を持つ人が登録しているので、使い方によっては中小企業・零細企業でも最先端のアウトソーシングを活用して、大規模に事業を展開できる可能性を秘めています。
交渉も支払いもすべてWEB上で行う
クラウドソーシングの大きな特徴として、基本的に両者は実際に会うことはなく、すべてWEB上のやりとりで完結するというものがあります。
つまり、沖縄の会社が北海道のフリーランサーに業務を請け負ってもらうということも可能です。在宅ワークとインターネットが普及した現代だからこそ実現できる、新しいワークスタイルです。
クラウドソーシングサイトは、クラウドワーカーとの連絡が取れるメッセージボードや、支払いと業務遂行を確実に実現するための「エスクローサービス(報酬の安全な受け渡し)」を提供しています。
クラウドワーカーの本人確認や秘密保持もしっかりと行っているので安心です。
もちろん、業務の内容によっては実際に顔を合わせて打ち合わせをしながら具体的な話を詰めていくケースもあります。
交渉による報酬とクラウドソーシングサイトへの手数料
クラウドソーシングで専門業務をアウトソーシングする際、気になるのはコスト(報酬)の部分だと思います。
発注側となる中小企業が支払う報酬は、クラウドソーシング運営サイトへの手数料「報酬額の5%~20%」です。基本的に支払う報酬の20%が手数料として取られるイメージです。
メインとなるクラウドワーカーへの報酬は、交渉次第で決まります。
例えば「100人の人に電話での意見調査を実施したい」と仕事を募集すれば、複数のクラウドワーカーから報酬や経歴を含めた提案が上がってきます。
まったくの未経験者なら格安で仕事を請け負ってくれるかもしれませんし、大企業で電話を使った意見調査を数多く経験しているプロフェッショなるになると、報酬は少し高めに提案してくるかもしれません。
このようにして発注金額の相場は決まってきますが、基本的にはこちら側と相手側の交渉次第で、合意が得られればその金額で業務委託が行えます。
どのような仕事をアウトソーシングできるのか
では、実際にクラウドソーシングを利用して、中小企業がアウトソーシングできそうな業務を考えてみます。
すぐにとりかかれそうなのは、給与計算や経理業務です。これらの計算について熟知しているクラウドワーカーは多いので、自社で経理担当を雇わずとも、アウトソーシングで対応できると思います。
その他、ホームページ制作や企業・サービスロゴマークの発注もクラウドソーシングの得意分野です。ほんの少しデザインを変更したいなど、小さな要望でも単発で発注しやすいのがメリットです。
専門的な知識もアウトソーシングで獲得
また、専門的な知識を持った人に簡単なコンサルティングを依頼することもできます。
中小企業がコンサルタントと契約すると、非常に大きな費用負担になってしまうことも少なくありません。
しかし、クラウドソーシングを使うことで、税務・法務をはじめ新規事業を始めたいと思った時に、その分野に精通している人に適切な価格で相談しながら、情報収集を進めることも実現できます。
例えば、ここ数年は太陽光発電事業に参入する中小企業が増えました。
しかし、太陽光発電について専門的な知識を持っていなければ、まず何から手を付けてよいかわかりませんよね。
そのような場合でも、クラウドソーシングで太陽光発電に関する専門的な知識を持った人を見つけ、わからないことを相談したり、必要な手続きについてお伺いを立てることで、新規事業への参入のハードルを下げることができます。
こういった費用も交渉次第なので、1回1時間で数千円など、交渉がまとまればその金額で発注できます。
特に、知識のクラウドソーシングは活用メリットが多く、私自身も積極的に利用しています。
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