マネーフォワードBizAccelを評価、中小企業・個人事業主向けの融資サービス
執筆者:川原裕也 更新:
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本サービスは2020年7月を持って終了することが決まりました。
着実に事業者数を伸ばしているマネーフォワードクラウドが、独自展開の融資サービス「Money Forward BizAccel(マネーフォワード ビズアクセル)」をリリースしました。
サービスの提供は子会社の「マネーフォワードファイン」を通じて行います。
マネーフォワードBizAccelでは、最大13ヶ月の短期の事業資金を、無担保・無保証でスピーディーに融資します。
急激な売上増加などで資金繰りが悪化し、運転資金が不足している場合でも、オンライン完結・最短4営業日で資金調達が可能です。
融資可能額は最大500万円で、返済方式には「元金均等返済」の他、「期日一括返済」が選択できます。「期日一括返済」が選べるので、当面の手元資金を潤沢にしておきたい事業者にとっても使いやすいと思います。
銀行から融資を受ける場合、担当者との面談や書面での契約手続きが必要だったり、「期日一括返済」が選べないケースが多いです。
一方、マネーフォワードBizAccelは、手軽に、スピード重視でのオンライン資金調達を行いたい方にとっては、メリットのある借入方法です。
当サービスは、個人事業主の方でも利用できます。
マネーフォワードクラウド資金調達との違い
※マネーフォワードクラウド資金調達は2020年7月31日をもってサービスを終了しました
マネーフォワードは以前より「マネーフォワードクラウド資金調達」というオンライン融資のサービスを展開していました。
両者の違いは、「マネーフォワードによる直接貸し付けか」、「銀行経由の貸し付けか」です。
- マネーフォワードクラウド資金調達
- マネーフォワード クラウド会計のデータを銀行に提供し、提携先の銀行が融資を行う。
- マネーフォワードBizAccel
- マネーフォワード クラウド会計のデータを使って、子会社のマネーフォワードファインが融資を行う。
どちらも、マネーフォワードクラウド会計(または確定申告)の利用者を対象としており、会計ソフト(確定申告ソフト)の帳簿データに基づいて審査を行います。
マネーフォワードBizAccelの借入利率
借入利率やサービススペックを「マネーフォワードクラウド資金調達」と「マネーフォワードBizAccel」で比較してみます。
※どちらのサービスも「法人」「個人事業主」ともに対象です。
▼マネーフォワードクラウド資金調達の貸付条件
サービス名 | 融資金額 | 金利 | 借入期間 | 返済方式 |
---|---|---|---|---|
GMOイプシロン トランザクションレンディング | 15万円~300万円 | 年3.5%~13.5% | 最長6ヶ月 | 元利均等返済 |
ファストパス(福岡銀行) | 100万円~1,000万円 | 年5.0%~12.5% | 最長12ヶ月 | 元金均等返済 |
Q-pit(福井銀行) | 100万円~1,000万円 | 年3.0%~13.0% | 最長12ヶ月 | 元金均等返済 |
▼マネーフォワードBizAccelの貸付条件
サービス名 | 融資金額 | 金利 | 借入期間 | 返済方式 |
---|---|---|---|---|
マネーフォワードBizAccel | 10万円~500万円 | 年4.8%~18.0% | 最長13ヶ月 | 元金均等返済・期日一括返済 |
各種サービスを比較してみると、貸付条件が微妙に異なります。融資可能額や金利はもちろん、返済方式も様々です。
マネーフォワードBizAccelのメリットはやはり「期日一括返済」が選択できることです。逆にデメリットなのが、銀行借入よりも金利が高いことです。
いずれも、無担保・無保証で借入できるので、借入条件に合わせて比較・検討してみることをおすすめします。
もちろん、複数の金融機関に融資の申込みをして、審査に通った案件を比較して決めるというやり方でも構いません。
審査通過後、最終的にその利率で借りるかどうかの決定権は事業者にあります。
最高利率が年18.0%である、マネーフォワードBizAccelの金利は高く見えますが、審査の結果、マネーフォワードBizAccelの借入条件の方が良くなることも十分考えられます。
必要な費用は利息のみ
融資の申込みや契約手続きはオンラインのみで行いますので、収入印紙等の手数料は一切かかりません。
マネーフォワードBizAccelの利用にあたって必要な費用は、
- 支払利息
- 返済時の振込手数料
のみとなっています。
マネーフォワードBizAccelの申込条件・必要書類
必要書類は「本人確認書類のみ」です。
マネーフォワードクラウド会計(またはマネーフォワードクラウド確定申告)を使っていることが条件ですが、会計ソフトのデータに基づいて審査を行う「データレンディング」ですので、決算書の提出は不要です。
マネーフォワードクラウド会計のデータ入力に関して、一定の条件が求められます。
- 創業1期目
- 開始残高が登録済みであること。創業月から最低「6か月分」の仕訳が入力済みであること。
- 創業2期目以降
- (開始残高を含む)前期の仕訳が入力済みであること。進行期の開始残高が入力済みであること
事業資金の借入のみに対応しています(現在は法人のみのサービス提供です)
一定の仕訳入力期間が必要なので、創業6ヶ月目から融資可能です。
マネーフォワードファインでは、将来的に「他社の会計ソフトを使っているユーザー」に対しても、マネーフォワードBizAccelが利用できる仕組みを整えるとしています。
また、銀行借入で求められることの多い登記簿謄本なども提出不要です。
申込みから借入までの手順は以下の通りです。
- 会計ソフトデータ連携・借入希望額を入力
- 審査:最短翌営業日の審査回答
- 融資実行:契約後、最短3営業日で入金
これらの流れはすべてオンライン完結で行われます。
会計ソフトのデータを連携するだけで、契約後、最短3営業日で最大500万円の融資が受けられます。
もし、審査に落ちてしまった場合でも、3ヶ月経てば再度申込みすることが可能です。

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